木村
木村相談者
すみません、調布市でマンションを持ってるんですけど、そろそろ売ろうか迷ってて。うちは築40年くらいなんですが、今ってどうなんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
ご相談ありがとうございます。まず調布市全体の中古マンション相場から一緒に見ていきましょう。国交省の不動産情報ライブラリ(XIT001)に集計された、実際の成約価格のデータを使ってお答えします。
木村
木村相談者
成約価格ってことは、売り出し中の広告の値段とは違うんですか?
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。不動産のポータルサイトで見かける価格は「売り出し中の希望価格」がほとんどで、実際にいくらで売れたかとは別物なんですよ。ここでお見せする数字は、法務局への登記情報などをもとにした実際に取引が成立した価格です。だから相場観としての信頼度が高いんです。
木村
木村相談者
なるほど、それは知らなかったです。じゃあ調布市のマンション、今の相場ってどのくらいなんですか?
山川
山川不動産の専門家
2024年の中古マンション成約価格の中央値は4,500万円でした。これは調布市内で取引された物件のちょうど真ん中の価格です。
木村
木村相談者
4,500万円か。うちの物件、それより安いイメージなんですけど。
山川
山川不動産の専門家
そこは大事なポイントで、この4,500万円は築年数を問わない市内全体の中央値なんです。木村さんのように築40年前後の物件だと、相場はまた違ってきます。それは後ほど詳しく見ていきましょう。まずは市全体の値動きから確認しますね。

価格推移データで見る調布市の中古マンション

調布市 中古マンション 中央値の推移(万円)
調布市 中古マンション 中央値の推移(万円)
山川
山川不動産の専門家
こちらが2017年から2024年までの中古マンション成約価格の中央値の推移です。2017年は3,200万円でしたが、2024年は4,500万円まで上がっています。8年間で+40.6%の上昇です。
木村
木村相談者
結構上がってますね。ずっと右肩上がりだったんですか?
山川
山川不動産の専門家
いえ、一直線ではありません。年ごとの数字を見ると波があります。
中央値価格帯の目安(25%〜75%)取引件数
2017年3,200万円2,100万〜4,000万円177件
2018年3,300万円2,000万〜4,000万円160件
2019年3,200万円1,900万〜4,200万円163件
2020年3,400万円2,350万〜4,350万円175件
2021年3,700万円2,500万〜4,800万円469件
2022年3,600万円2,300万〜4,800万円445件
2023年3,900万円2,400万〜5,300万円413件
2024年4,500万円3,175万〜5,800万円456件
木村
木村相談者
2019年から2020年はあんまり変わってないけど、2021年でぐっと件数が増えてますね。
山川
山川不動産の専門家
はい、2021年以降は取引件数が2〜3倍近くに増えていて、それと同時に価格帯の上限(75%の水準)も広がっています。直近1年、つまり2023年から2024年にかけては+15.4%の上昇でした。この動きが、次に見る取引の中身とも関係してきます。

取引件数から見る、市場の厚み

木村
木村相談者
さっきの表にも件数がありましたけど、これって多いんですか少ないんですか?
山川
山川不動産の専門家
調布市は2024年で456件の成約があります。これは都内の市区町村の中でも取引の母数がしっかりある部類で、数字の信頼度を示す「相対的な誤差の幅」で見ても11.1%と小さく収まっています。誤差の幅が狭いというのは、それだけ「たまたま高い(安い)物件が混ざって中央値がぶれた」可能性が低いということです。
木村
木村相談者
つまりこの4,500万円っていう数字、そこそこ信用していいってことですか?
山川
山川不動産の専門家
そういうことです。件数が少ない市区町村だと、数件の特殊な取引で中央値が大きく動いてしまうことがあるんですが、調布市は年間400件を超える取引があるので、トレンドとして上昇傾向にあると言って差し支えない水準です。
木村
木村相談者
この11.1%っていう幅、件数が少ない市区町村だとどうなるんですか?
山川
山川不動産の専門家
誤差の幅は取引件数と表裏一体の関係にあります。件数が少なくなるほど、この幅は広がりやすくなる傾向があります。幅が広いと、「中央値はこのくらいですが、実際にはもっと幅を持って見てください」という言い方にならざるを得ません。調布市は456件という件数の厚みがあるので、4,500万円という中央値をそのまま相場の目安として伝えやすい、というのがこの11.1%という数字の実務的な意味です。
木村
木村相談者
つまり件数の多さが、そのまま「この数字は信じていい」の裏付けになってるってことなんですね。
山川
山川不動産の専門家
その理解で合っています。次は木村さんの物件により近い、築年数別の相場を見てみましょう。

築年帯別ではどう違う? あなたの築年数で見る相場

調布市 中古マンション 築年帯別の中央値(万円・直近3年)
調布市 中古マンション 築年帯別の中央値(万円・直近3年)
山川
山川不動産の専門家
木村さんは築40年前後とのことでしたね。2022年から2024年の直近3年分のデータを築年帯ごとに分けると、こういう結果になります。
築年帯中央値価格帯の目安(25%〜75%)件数(直近3年)
〜築10年5,900万円4,600万〜7,200万円326件
築11〜20年4,700万円3,500万〜5,600万円303件
築21〜30年4,300万円3,700万〜5,100万円249件
築31年〜2,300万円1,500万〜3,000万円409件
木村
木村相談者
あ、うちの築40年だと「築31年〜」の帯ですよね。2,300万円か…全体の中央値の4,500万円よりだいぶ低いんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。さっきの4,500万円は築浅の物件も含めた市内全体の数字なので、築31年以上の物件だけで見るとこちらの水準になります。ただこの帯は直近3年で409件と、4つの帯の中でも一番取引件数が多いんですよ。調布市では築年数が経ったマンションの取引が活発ということでもあります。
木村
木村相談者
件数が多いってことは、それだけ相場としても参考にしやすいってことですか?
山川
山川不動産の専門家
はい。件数が多いほど、この2,300万円という中央値のばらつき(誤差の幅)は小さくなります。実際にこの帯の相対誤差幅は13.0%で、他の帯と比べても極端に大きいわけではありません。目安として捉えていただいて大丈夫です。もちろん階数や駅からの距離、リフォーム状況で個別の物件は上下しますが、「築31年〜の帯はだいたいこのくらい」という土台にはなります。

都内・全国での調布市の位置づけ

周辺エリアの中古マンション中央値(万円)
周辺エリアの中古マンション中央値(万円)
木村
木村相談者
調布市の相場って、東京の中では高いほうなんですか?
山川
山川不動産の専門家
種別ごとの順位で見ると、調布市の中古マンション中央値(4,500万円)は東京都内47市区町村中14位全国464市区町村中21位です。全国でデータが十分な市区町村(219件)の中央値の単純平均が約2,885万円なので、それと比べると調布市はかなり高めの水準にあります。
木村
木村相談者
近くの市とはどう違うんですか?
山川
山川不動産の専門家
近隣・沿線の市区で比べるとこうなります。
市区町村中央値(2024年)8年間の変化率
世田谷区5,800万円+61.1%
小金井市4,800万円+52.4%
調布市(この記事)4,500万円+40.6%
国立市4,400万円+29.4%
狛江市4,200万円(参考値)
府中市3,500万円+20.7%
木村
木村相談者
狛江市だけ変化率が出てないのは何でですか?
山川
山川不動産の専門家
狛江市は取引件数が少なめで、単年ごとの上下を「上昇/下降」と言い切るには材料が足りないため、複数年をまとめた参考値として扱っている市です。無理に断定しないための表示なので、そこは調布市とは前提が違う数字として見てください。
木村
木村相談者
調布市は8年上昇率だとどうなんですか?
山川
山川不動産の専門家
+40.6%の上昇率は、都内40市区町村中27位、全国217市区町村中86位です(上昇率の順位はトレンドを語れる市区町村どうしの比較です)。近隣では世田谷区や小金井市のほうが上昇率は高いですが、調布市も全国的に見れば上位に入る伸びと言えます。ここまでの数字を踏まえて、次は「売り時」をどう考えるかを一緒に整理しましょう。

「売り時」をどう考えるか

木村
木村相談者
それで結局、うちは今売ったほうがいいんでしょうか?
山川
山川不動産の専門家
そこは私からは断定できません。調布市の中古マンションは2017年から2024年にかけて価格が上昇傾向にあるのは事実ですし、木村さんの築31年〜の帯も取引件数が多く相場が把握しやすい状況です。ただ、これは「今が絶対に売り時」ということではなく、あくまで判断材料の一つです。
木村
木村相談者
じゃあ何で決めればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
住み替えのタイミング、資金計画、今のお住まいへの愛着など、個別の事情のほうが大きく効いてきます。価格が上がっている局面でも、事情によっては「もう少し住み続ける」という選択も十分合理的です。逆に価格が横ばいの市区町村でも、事情があれば売却は前向きな選択になります。
木村
木村相談者
なるほど、あくまで参考情報ってことなんですね。
山川
山川不動産の専門家
その通りです。相場の方向性がつかめたら、次は実際にご自身の物件がどのくらいで売れそうか、具体的な査定を確認する段階に進めます。

相場を調べたら次にやること

木村
木村相談者
査定って、どうやって進めればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
一般的にはこういう流れになります。
  1. 1相場を把握する — ここまで見てきたような中央値・築年帯別の水準・近隣比較で、大まかな相場感をつかむ
  2. 2複数社に査定を依頼する — 一括査定サービスを使うと、複数の不動産会社から査定額を比較できる
  3. 3査定額と根拠を比較する — 会社によって査定額や根拠(近隣の成約事例など)が異なるので、複数社の説明を照らし合わせる
  4. 4売却するかどうかを判断する — 査定額が出た後で、実際に売るかどうかをご自身の事情に合わせて決める

調布市 中古マンションの基本情報まとめ

項目内容
対象エリア調布市(東京都)
対象データ期間2017年〜2024年
データ集計単位四半期集計を年次でまとめて表示
直近年の中央値4,500万円(2024年、456件)
8年間の変化率+40.6%
直近1年の変化率+15.4%
データ出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib) XIT001 不動産取引価格情報
木村
木村相談者
このデータってどこから来てるんでしたっけ?
山川
山川不動産の専門家
国交省の不動産情報ライブラリが公開している、実際の不動産取引価格の情報(XIT001)です。国の一次データなので、特定の不動産会社の物件だけに偏った数字ではありません。

近隣・都内の市区町村を見てみる

木村
木村相談者
他の市とも比べてみたいです。
山川
山川不動産の専門家
さきほどの比較表にも出てきましたが、世田谷区の中古マンション相場小金井市の中古マンション相場国立市の中古マンション相場府中市の中古マンション相場狛江市の中古マンション相場も同じ形式で見られます。通勤エリアや検討候補と見比べてみてください。

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか聞いてもいいですか?
山川
山川不動産の専門家
もちろんです。
木村
木村相談者
この4,500万円っていう数字、うちの物件にそのまま当てはまるんですか?
山川
山川不動産の専門家
いえ、これは調布市全体の中央値です。木村さんのように築31年以上の物件であれば、先ほどの築年帯別の中央値2,300万円のほうが近い目安になります。それでも階数や向き、リフォーム状況で個別に上下します。
木村
木村相談者
取引件数が多いとなんで信頼できるんですか?
山川
山川不動産の専門家
件数が少ないと、たまたま特殊な物件(すごく高い・安い)が混ざっただけで中央値が動いてしまいます。件数が多いほど、そうした偏りの影響が薄まり、相場として安定した数字になります。
木村
木村相談者
今後もこのページの数字って変わるんですか?
山川
山川不動産の専門家
はい、新しい取引データが国交省から公開されるたびに、このページの数字とグラフは同じURLのまま更新されます。年が変わっても新しいページを探す必要はありません。
木村
木村相談者
そういえば、他の不動産サイトだと調布市のマンションがもっと高い金額で出てたりするんですけど、これはなんでですか?
山川
山川不動産の専門家
多くの不動産情報サイトが載せているのは、今売り出し中の物件の希望価格です。売り主が「このくらいで売れたらいいな」という金額をつけて掲載しているので、実際に成約した価格より高めに出やすい傾向があります。このページの4,500万円は、実際に取引が成立した成約価格の中央値なので、性質が異なる数字だと考えてください。
木村
木村相談者
じゃあ、売り出し中の価格を見て「うちもこのくらいで売れそう」と思うのは危ないってことですね。
山川
山川不動産の専門家
そういうことです。売り出し価格はあくまで売り主側の希望額で、そこから値下げ交渉が入ることも多いです。実際にいくらで売れそうかの目安としては、成約価格ベースのこのページの数字のほうが実態に近いと考えていただいて大丈夫です。
木村
木村相談者
ありがとうございます、だいぶイメージがつかめました。
山川
山川不動産の専門家
相場感がつかめたら、次は実際の査定額を確認してみるとより具体的に判断しやすくなります。以下のような一括査定サービスで、複数社の査定額を比較できます。査定を申し込んだからといって必ず売却する必要はありませんので、まずは情報収集として利用していただいて大丈夫です。
一括査定サービス特徴
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