木村
木村相談者
すみません、稲敷市で戸建てに住んでるんですけど、これって今売ったらいくらくらいになるものなんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
まず稲敷市の中古戸建て(土地付き住宅)の相場からお話ししますね。直近の2022年から2024年の3年間、実際に取引された87件の成約価格を合わせると、中央値は330万円です。
木村
木村相談者
330万円かあ。正直、思っていたよりだいぶ安いです。
山川
山川不動産の専門家
感じ方は人それぞれですが、まず数字の出どころをはっきりさせておきますね。これは国土交通省の不動産情報ライブラリに登録されている、実際に成立した売買の記録です。誰かの予測やモデル計算ではなく、稲敷市で本当に取引された家の価格そのものです。
木村
木村相談者
なるほど、実際の取引データってところが大事なんですね。じゃあこの330万円っていうのは、毎年だいたい同じくらいの水準なんですか。
山川
山川不動産の専門家
そこがこの記事で丁寧に説明したいところで、実は年によって数字がけっこう動きます。次のセクションで具体的に見てみましょう。

過去8年間、価格はどう動いてきたか

稲敷市の中古戸建て 年別中央値の推移(2017年-2024年)、価格のばらつきの帯も表示
稲敷市の中古戸建て 年別中央値の推移(2017年-2024年)、価格のばらつきの帯も表示
山川
山川不動産の専門家
2017年から2024年までの年別データを表にまとめました。
取引件数中央値価格帯の下位25%価格帯の上位25%
2017年32件300万円180万円500万円
2018年27件340万円255万円650万円
2019年34件435万円約263万円700万円
2020年30件365万円215万円625万円
2021年34件345万円225万円755万円
2022年32件370万円240万円500万円
2023年29件350万円200万円780万円
2024年26件300万円200万円410万円
木村
木村相談者
2019年は435万円なのに2024年は300万円って、けっこう下がって見えますね。これって下落傾向ってことですか。
山川
山川不動産の専門家
そう言い切りたいところですが、稲敷市の場合はもう少し慎重に見る必要があります。年間の取引件数が26件から34件と、統計的にひとつの傾向を語るにはやや少なめの水準なんです。
木村
木村相談者
件数が少ないと、何がまずいんですか。
山川
山川不動産の専門家
1年あたり数十件しか取引がないと、その年にたまたま安い土地の家が多く売れたか、逆に広めの新しい家が多く売れたかで、中央値が上下に振れやすくなります。稲敷市の年間件数はまさにその範囲に入っているので、次のセクションでもう少し詳しく説明しますね。

なぜ年によって数字が大きく動くのか

木村
木村相談者
件数が少ないから、というのは分かりました。でも表を見ると、価格帯の下位25%と上位25%の差も年によって結構ありますよね。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。例えば2024年は下位25%が200万円、上位25%が410万円で、上位は下位のおよそ2倍です。土地付きの戸建ては、土地の面積や築年数が物件ごとに違うので、ある程度の幅が出るのは自然なことです。ただ稲敷市の場合、この幅そのものよりも、そもそも1年あたりの母数が少ないことの方が数字の振れ幅に効いています。
木村
木村相談者
数字がブレやすいっていうのは分かりましたけど、具体的にはどのくらい信頼できないものなんですか。
山川
山川不動産の専門家
目安になる数字があります。稲敷市の中古戸建ての単年データでは、中央値に対する統計的なばらつきの幅(相対的な信頼区間の広さ)がおよそ60%に達します。分かりやすく言うと、単年の中央値だけを見て「これが今の相場だ」と決めるには、上下にかなり大きく振れる余地が残っているということです。この記事で単年ごとの上下ではなく、直近3年をまとめた330万円という数字を軸に据えているのは、この幅の広さが理由です。
木村
木村相談者
じゃあ、うちの家がいくらになるかは、この表の数字だけじゃ分からないってことですね。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。あくまで市全体の目安として捉えてもらうのが正確な使い方です。だからこそ、この記事では単年の数字ではなく、直近3年(2022年〜2024年)をまとめた330万円という数字を中心に据えています。取引件数が少ない年でも、3年分をまとめれば87件になるので、単年よりは安定した目安になります。
木村
木村相談者
なるほど、だから最初に3年分の数字が出てきたんですね。じゃあ他の市と比べると、稲敷市ってどのくらいの水準なんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
いい流れですね。茨城県内や全国と比べてみましょう。

茨城県内・全国で見るとどのくらいの水準か

茨城県内の中古戸建て価格比較、稲敷市の位置づけ
茨城県内の中古戸建て価格比較、稲敷市の位置づけ
山川
山川不動産の専門家
茨城県内で中古戸建ての相場を出せる17の市町村を比べた表です。
市区町村中古戸建て中央値県内順位
守谷市3,400万円1位
つくば市3,300万円2位
水戸市2,100万円3位
那珂郡東海村2,000万円4位
ひたちなか市2,000万円4位
取手市1,700万円6位
かすみがうら市1,700万円6位
牛久市1,500万円8位
笠間市1,400万円9位
龍ケ崎市1,400万円9位
土浦市1,350万円11位
古河市1,300万円12位
日立市880万円13位
筑西市870万円14位
鹿嶋市800万円15位
稲敷市330万円16位
鉾田市180万円17位(最下位)
木村
木村相談者
うわ、17市町村中16位なんですね。ちょっとショックです。
山川
山川不動産の専門家
落ち込む必要はありませんよ。全国で見ても、この記事と同じ方法で中古戸建ての相場を出せる691市区町村のうち685位で、全国の中央値の単純平均(約2,590万円)と比べるとかなり低めの水準です。ただこれは稲敷市に限らず、都市部から離れた地方エリアによく見られる傾向で、土地が広く取得しやすい地域ではこういう水準になりやすいんです。
木村
木村相談者
なるほど、稲敷市だけが特別安いってわけでもないんですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。すぐ隣接する鉾田市は180万円で稲敷市よりさらに低いので、同じ茨城県内・近隣エリアでも市によって差はあります。査定を依頼するときは、この記事の数字だけでなく、実際の立地や土地の形状も含めて見てもらうのがおすすめです。
木村
木村相談者
龍ケ崎市とか牛久市は1,400万円台なのに、すぐ近くの稲敷市が330万円っていうのは、正直かなり差があるように感じます。
山川
山川不動産の専門家
その通りで、同じ茨城県南エリアでも、鉄道駅からの距離や都心へのアクセスのしやすさで水準がかなり変わります。龍ケ崎市や牛久市はつくばエクスプレスや常磐線の沿線に近く、稲敷市よりも都心通勤の需要が集まりやすい面があります。この記事のデータだけでは理由まで断定できませんが、結果としての水準差があるという事実は材料にしてもらえます。
木村
木村相談者
数字を知ったところで、じゃあ売り時なのかどうかって、結局どう考えればいいんですか。
山川
山川不動産の専門家
そこが一番気になるところですよね。次でお話しします。

稲敷市の「売り時」をどう考えるか

山川
山川不動産の専門家
これらはあくまで市全体の傾向で、稲敷市の場合は年間の取引件数自体が少ないので、売却に適したタイミングかどうかを一律に決めつけることはできません。実際にご自宅を売るかどうかは、住み替えのタイミングや資金計画など、木村さんご自身の事情次第だと思います。
木村
木村相談者
確かに、うちの家がこの表のどのあたりに当てはまるのかは、この数字だけじゃ分からないですもんね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。だからこそ、気になったタイミングで一度、実際の物件を見た上での査定額を確認してみるのが一番確実です。相場の表は「だいたいの位置を知る」ための材料で、最終的な金額を決めるものではありません。
木村
木村相談者
分かりました。じゃあ、査定ってどういう流れで進めればいいんですか。
山川
山川不動産の専門家
順を追って説明しますね。

相場を調べたら次にやること

  1. 1相場の目安を確認する — この記事の表で、稲敷市の中古戸建ての価格帯(概ね200万円台後半から400万円台前後で取引されるケースが多い)を把握します。
  2. 2一括査定サービスに申し込む — 複数の不動産会社にまとめて査定依頼を出せるサービスを使うと、1社だけに聞くより価格の幅を把握しやすくなります。
  3. 3査定額と相場を照らし合わせる — 提示された査定額が、この記事の年別データや県内比較とかけ離れていないか確認します。
  4. 4売る・売らないを決める — 査定額が出た後も、売却するかどうかは自由です。納得できるタイミングまで待つ選択肢もあります。
木村
木村相談者
義務じゃないなら、まず気軽に相場だけ聞いてみるのもありですね。
山川
山川不動産の専門家
それで十分だと思います。最後に、この記事のデータの出どころと、近くの市の相場もまとめておきますね。

この記事のデータについて

項目内容
対象種別中古戸建て(土地付き住宅。土地のみ・農地は含みません)
対象データ期間2017年〜2024年の年別データ、および直近2022年〜2024年の3年間集計
出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報、XIT001)
データの性質年間の取引件数が少ないため、単年の増減ではなく直近3年をまとめた参考値として掲載しています

近隣市区町村の相場も見てみると

木村
木村相談者
隣の市とか、近くの町の相場も気になります。
山川
山川不動産の専門家
いくつか見てみましょう。龍ケ崎市の中古戸建て相場は1,400万円、牛久市の中古戸建て相場は1,500万円と、どちらも稲敷市よりかなり高い水準です。少し離れた土浦市の中古戸建て相場も1,350万円で、県南エリアの中でも稲敷市は低めの位置づけになります。
木村
木村相談者
龍ケ崎市も牛久市も土浦市も同じ県南エリアなのに、稲敷市とこんなに違うものなんですね。
山川
山川不動産の専門家
一概には言えませんが、この記事のデータで分かるのは価格の水準そのものであって、その理由まではreinfolibの取引データだけでは特定できません。土浦市は1,350万円、稲敷市は330万円という結果としての違いがあるという事実を材料にしてもらうのが、この記事の正確な使い方です。
木村
木村相談者
隣の鉾田市は稲敷市よりさらに安いんですよね。同じような立地なのに、そこまで差があるのがちょっと不思議です。
山川
山川不動産の専門家
隣接していても、市ごとに取引される物件の傾向は異なります。稲敷市も鉾田市も年間の取引件数自体がそれほど多くないので、その分1件ごとの物件特性が中央値に与える影響が大きく出やすい面もあります。隣接エリアだからといって同じ水準になるとは限らないという点は、査定を依頼する上でも意識しておくとよいポイントです。
木村
木村相談者
近くの市と比べてみると、稲敷市の立ち位置がもう少しはっきりしそうですね。
山川
山川不動産の専門家
はい、1つの市だけでなく周辺と見比べることで、相場の感覚がつかみやすくなります。最後によくある質問をまとめておきます。

よくある質問

木村
木村相談者
稲敷市の中古戸建て、結局いくらで売れるものなんですか。
山川
山川不動産の専門家
直近3年(2022〜2024年)の取引を合わせた中央値は330万円です。ただし年による幅があるので、あくまで目安として捉えてください。
木村
木村相談者
稲敷市の戸建て価格って、上がってるんですか、下がってるんですか。
山川
山川不動産の専門家
年ごとの数字だけで方向を断定することはできません。年間の取引件数が26件から34件と少なめのため、この記事では上昇・下落のどちらとも言い切っていません。
木村
木村相談者
一括査定って申し込んだら、絶対売らないといけないんですか。
山川
山川不動産の専門家
いいえ、義務ではありません。相場を知るためだけに利用しても問題ありません。
木村
木村相談者
稲敷市は茨城県の中でどのくらいの相場なんですか。
山川
山川不動産の専門家
相場を出せる県内17市町村の中で16位、全国691市区町村の中では685位です。全国の平均的な水準よりはかなり低めのエリアです。
木村
木村相談者
なんで稲敷市はこんなに年ごとの数字の動きが大きいんですか。
山川
山川不動産の専門家
一番の理由は、年間の取引件数が26件から34件と少なめなことです。件数が少ないと、その年にたまたまどんな物件が売れたかで中央値が上下しやすくなります。件数自体が少ないという性質なので、この記事では単年ではなく直近3年をまとめた数字を中心に紹介しています。

実際の査定額を確認する

木村
木村相談者
相場感はつかめました。次は実際に自分の家がいくらになるか知りたいです。
山川
山川不動産の専門家
それなら、一括査定サービスで複数社に依頼してみるのがおすすめです。会社によって査定額に差が出ることもあるので、1社だけで判断しないのがポイントです。