木村
木村相談者
すみません、箕面市でマンションに住んでいるんですが、売ろうかどうしようか、ずっと迷ってて。今って売り時なんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
箕面市ですね。まず大事なことをお伝えすると、私からは「今が売り時です」とは言えません。データが示すのはあくまで相場の水準や傾向であって、売るかどうかを決めるのはご自身の事情です。それを前提に、一緒に数字を見ていきましょうか。
木村
木村相談者
はい、お願いします。うちの周りだと最近マンションの価格が上がってるって話も聞くんですけど、実際どうなんですか。
山川
山川不動産の専門家
そこは国が公表している実際の成約データで確認できます。不動産情報ライブラリ(reinfolib)という国交省のデータベースに、箕面市で実際に売買が成立した中古マンションの価格が記録されているので、そこから見ていきますね。
木村
木村相談者
不動産のサイトだと、売り出し中の物件価格みたいなのはよく見るんですけど、それとは違うんですか。
山川
山川不動産の専門家
いい質問ですね。不動産ポータルサイトに載っている価格の多くは「売り出し価格」、つまり売主が希望する価格です。実際にその値段で売れるとは限りません。一方でreinfolibのデータは、実際に契約が成立した「成約価格」をもとにしています。だから相場を知るには、成約価格のほうが実態に近いんです。
木村
木村相談者
なるほど、そっちのほうが信頼できそうですね。

箕面市の中古マンション、直近の価格水準

箕面市 中古マンション 年次中央値の推移
箕面市 中古マンション 年次中央値の推移
木村
木村相談者
このグラフの数字は、どういう意味なんですか。
山川
山川不動産の専門家
各年に実際に成約した中古マンションの、価格の真ん中の値(中央値)です。ただ箕面市の場合、年ごとの数字だけを見て「上がった」「下がった」と判断するのは適切ではありません。理由は後でお話ししますね。まず今の相場水準からお伝えすると、直近3年(2022年〜2024年)に成約した572件をまとめた中央値は2,700万円です。
木村
木村相談者
572件ってけっこう多いですね。
山川
山川不動産の専門家
はい、箕面市は年間150件前後の取引がある市なので、相場の目安を出すには十分なデータ量があります。ただし箕面市は同じ築年数・同じような広さでも、物件によって価格の幅がかなり大きいという特徴があります。だから1年ごとの中央値だけを追いかけると、実態より上下に振れて見えてしまうんです。
木村
木村相談者
なるほど、だから3年分をまとめた数字を見るんですね。
山川
山川不動産の専門家
そういうことです。年ごとの内訳も参考までにお見せしますね。
年成約件数価格帯(25%〜75%)中央値
2017年75件890万円〜3,200万円2,300万円
2018年66件1,550万円〜3,300万円2,600万円
2019年77件1,400万円〜2,900万円2,000万円
2020年83件1,150万円〜3,000万円2,300万円
2021年226件992万円〜3,300万円2,200万円
2022年201件1,500万円〜3,400万円2,600万円
2023年179件1,200万円〜3,800万円2,500万円
2024年192件887万円〜4,000万円2,850万円
木村
木村相談者
2019年だけ2,000万円まで下がってますね。これって下落してるってことですか。
山川
山川不動産の専門家
それを「下落した」と断定できないのが、箕面市のデータの難しいところなんです。2019年にたまたま価格帯の低い物件の成約が多かった、というだけの可能性があります。価格帯の欄を見ていただくと、25%〜75%の幅がどの年もかなり広いのがわかりますよね。これが「物件によって価格の幅が大きい」ということの表れです。
木村
木村相談者
その価格帯(25%〜75%)っていうのも、簡単に教えてもらえますか。
山川
山川不動産の専門家
その年に成約した物件を安い順に並べて、ちょうど下から4分の1にあたる価格が「25%」、下から4分の3にあたる価格が「75%」です。たとえば2024年なら887万円〜4,000万円の範囲に、実際に成約した物件のうち真ん中の50%が収まっています。この幅が広いということは、同じ年の中に価格帯の異なる物件が混在している、ということなんです。
木村
木村相談者
なるほど、幅を見るだけでも物件のばらつき具合が分かるんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。中央値だけを見るより、この価格帯もあわせて見ることで、「箕面市は幅広い価格帯の物件が動いている市」だということが分かります。
木村
木村相談者
じゃあ、うちのマンションを実際に売るとしたら、目安はやっぱりこの2,700万円くらいって考えればいいんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
一つの目安にはなりますが、階数や向き、駅からの距離、リフォームの有無で個別の価格は変わります。ここまでの数字は「箕面市全体でこのくらいの水準」という相場観として捉えてください。次は、取引そのものがどのくらい活発かを見てみましょう。

取引件数の動き

箕面市 中古マンション 年間取引件数の推移
箕面市 中古マンション 年間取引件数の推移
木村
木村相談者
さっきの価格のグラフと比べると、2021年から急に件数が増えてますね。
山川
山川不動産の専門家
はい、2020年までは年70〜80件台でしたが、2021年以降は年180〜226件で推移しています。取引自体は少ない市ではありません。むしろ箕面市は毎年安定して一定数の成約があるので、相場の目安を出すためのデータとしては十分な規模があります。
木村
木村相談者
件数が多いなら、価格の傾向ももっとはっきりわかりそうな気がするんですが。
山川
山川不動産の専門家
そこが箕面市の特徴的なところで、件数は十分にあるのに、1件1件の価格差が大きいために単年の中央値が動きやすいんです。件数が少なくて判断できないのではなく、物件のばらつきが大きくて単年のトレンドを断定しにくい、というのが正確な言い方になります。
木村
木村相談者
件数が少ないわけじゃないんですね。それなら安心して数字を見られます。ちなみに、十分なデータ量というのは、具体的にどのくらいあれば安心なんですか。
山川
山川不動産の専門家
明確な基準があるわけではありませんが、直近3年で500件を超えていれば、相場の目安を出すには十分な規模だと考えられます。箕面市は572件なので、その水準は満たしています。ただし件数が十分でも、1件ごとの価格差が大きい場合は単年の傾向を断定しないほうがいい、というのが箕面市のケースです。件数の多さと、単年トレンドを断定できるかどうかは、別の話だと思っておいてください。だからこそ直近3年をまとめた2,700万円という数字を軸にして、そのうえで個別の物件条件を見ていくのがおすすめです。次は、この相場をどう「売り時」の判断に活かすかという話をしましょう。

「売り時」をどう考えるか

木村
木村相談者
それで結局、今は売り時なんでしょうか。正直、それが一番知りたくて。
山川
山川不動産の専門家
気持ちはよくわかります。ただ私の立場では、価格が上がっているように見える時期でも「今すぐ売るべき」とは言いません。理由は3つあります。1つ目は、箕面市は物件差が大きく単年の方向性を断定できないこと。2つ目は、価格が仮に高い水準にあっても、住み替え先の価格も同時に上がっている可能性があること。3つ目は、売却のタイミングはご家族の事情や資金計画によって最適解が変わることです。
木村
木村相談者
確かに、うちの都合もありますもんね。
山川
山川不動産の専門家
「相場を知ること」と「売る決断をすること」は別のステップです。まず相場を正しく知っておけば、いざ売ろうと思ったときに適正な金額かどうかを判断できます。焦って安く手放したり、逆に相場から外れた価格で長期間売れ残ったりするのを防げます。
木村
木村相談者
ちなみに、売るタイミングを考えるときに、相場以外で気にしておいたほうがいいことってありますか。
山川
山川不動産の専門家
一般的には、今のお住まいの住宅ローンの残高や、次の住まいに移る場合はその資金計画、それに税金面の制度が関わってきます。ただこのあたりは家庭ごとの状況によって大きく変わるので、この記事では踏み込みません。気になる場合は、査定を依頼するタイミングで不動産会社や税理士に相談するのがおすすめです。
木村
木村相談者
なるほど、まずは相場を知ることからですね。わかりました、焦らず考えます。じゃあ箕面市の中でも、場所によって相場は結構違うんですか。
山川
山川不動産の専門家
エリア単位の詳しいデータは今回のデータでは出せないんですが、市区町村単位での比較ならお見せできます。次に、箕面市が大阪府内や全国でどのくらいの水準にあるかを見てみましょう。

大阪府内・全国での位置づけ

木村
木村相談者
箕面市の2,700万円っていうのは、他の市と比べると高いんですか、安いんですか。
山川
山川不動産の専門家
中古マンションのデータがある全国464市区町村の中で、箕面市は116位です。大阪府内(61市区町村)では15位と、上位3割に入ります。全国の中古マンション相場の平均が約2,287万円なので、箕面市はそれよりおよそ2割高い水準にあります。
木村
木村相談者
116位とか15位とか言われても、上位何パーセントくらいなのか、ちょっとイメージしづらいです。
山川
山川不動産の専門家
割合で見てみますね。全国464市区町村中116位は、ちょうど上位25%にあたります。大阪府内61市区町村中15位も、割合にするとおよそ上位25%です。全国で見ても大阪府内で見ても、箕面市は上位4分の1に入る水準、という言い方ができます。
木村
木村相談者
上位なんですね。近くの市とも比べられますか。
山川
山川不動産の専門家
はい、隣接するいくつかの市の直近の中央値と、過去8年間の変化率を並べてみますね。
市区町村中古マンション中央値過去8年の変化率
吹田市3,300万円+43.5%
豊中市3,000万円+36.4%
池田市2,800万円+40.0%
箕面市(このページ)2,700万円参考値として掲載
茨木市2,600万円+36.8%
木村
木村相談者
箕面市は真ん中くらいなんですね。吹田市や豊中市はけっこう上がってるんだ。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。ただ吹田市や豊中市は単年でも傾向を出せるだけのデータのまとまりがあるので変化率を出していますが、箕面市は物件差が大きいため、同じ形式での変化率は今回出していません。単純に「箕面市も同じペースで上がっている」と当てはめるのは避けたほうがいいです。あくまで水準の比較として見てください。
木村
木村相談者
なるほど、そこは混同しないようにします。
山川
山川不動産の専門家
そういう視点を持っていただければ十分です。それでは最後に、実際に相場を調べたあとどう動けばいいかをお話ししますね。

相場を調べたら次にやること

木村
木村相談者
相場感はなんとなくつかめました。次は何をすればいいですか。
山川
山川不動産の専門家
相場はあくまで市全体の目安なので、ご自身の物件がその中でどのくらいの位置にあるかは、実際の査定を受けないとわかりません。ただし査定は義務ではないので、気になったタイミングで構いません。
  1. 1相場の目安を確認する — このページの2,700万円という水準を頭に入れておく
  2. 2複数社の査定を比較する — 一括査定サービスを使うと、査定額の幅が把握しやすくなります
  3. 3売却時期を検討する — 査定額と自分の資金計画・ライフプランを照らし合わせて判断する
木村
木村相談者
わかりました。気になるところだけ見てみます。
山川
山川不動産の専門家
マンションの売却をお考えでしたら、以下のような一括査定サービスで複数社の査定額を比較できます。

基本情報まとめ

木村
木村相談者
最後に、この記事の数字っていつ時点の情報なんですか。
山川
山川不動産の専門家
参照期間や出典をまとめておきますね。データが更新されたら、この同じページの数字も更新されます。
項目内容
対象エリア大阪府箕面市
対象種別中古マンション
対象データ期間2017年〜2024年の成約データ
直近3年プールの中央値2,700万円(2022〜2024年、572件)
出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib) 不動産取引価格情報(XIT001)
木村
木村相談者
ありがとうございます。かなり参考になりました。
山川
山川不動産の専門家
相場を知ったうえで、焦らずご自身のタイミングで判断していただければと思います。

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか聞いてもいいですか。箕面市のマンションは今後も価格が上がっていくんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
それは私にも断定できません。箕面市は物件差が大きい市なので、将来の価格を予測する材料としては今回のデータだけでは不十分です。過去の水準を知る材料としてご活用ください。
木村
木村相談者
査定を頼んだら、営業の連絡がしつこく来たりしませんか。
山川
山川不動産の専門家
サービスによって対応は異なりますが、査定はあくまで見積もりの依頼であって契約ではありません。気になる場合は、査定を依頼する際に希望する連絡方法を伝えておくといいですよ。
木村
木村相談者
箕面市の戸建てだとどう違うんですか。
山川
山川不動産の専門家
中古戸建てはマンションとは別のデータで判定していて、価格帯や取引の動きも異なります。気になる場合は戸建て向けのページも合わせてご覧ください。
木村
木村相談者
記事の中で「中央値」って言葉がよく出てきましたけど、平均値とは違うんですか。
山川
山川不動産の専門家
違います。平均値は極端に高い(または低い)物件が1件あるだけで大きく引っ張られてしまいますが、中央値は全部の成約価格を安い順に並べたときの、ちょうど真ん中の値です。マンションの価格は数百万円〜数千万円と幅が広いので、実態に近い相場を見るには中央値のほうが向いています。
木村
木村相談者
なるほど、だから中央値を使ってるんですね。じゃあ最後に、この価格帯(25%〜75%)の幅が広いのはなぜなんですか。
山川
山川不動産の専門家
断定はできませんが、階数や向き、駅からの距離、専有面積、リフォームの有無など、マンションは1件ごとに条件が大きく違うことが、価格帯の幅が広くなる一因と考えられます。実際にどんな物件タイプが多いかまでは今回のデータからは分かりませんが、価格帯(25%〜75%)がどの年も広めなのは事実として見えています。これが単年の中央値だけで判断しないほうがいい理由でもあります。
木村
木村相談者
うちのマンション、そこそこ築年数が経ってるんですが、この相場はそのまま当てはめて大丈夫ですか。
山川
山川不動産の専門家
今回のデータでは、箕面市を築年数ごとに細かく分けて出すところまでは対応できていません。ですので中央値2,700万円は、あくまで築年数を問わない市全体の水準として見ていただくものです。築年数が経ったマンションがこの水準からどのくらい離れているかはデータだけでは判断できないので、実際の査定を受けて確認していただくのが確実だと思います。
木村
木村相談者
このページのデータは、今後新しい年のデータが出たら更新されるんですか。
山川
山川不動産の専門家
はい、国土交通省のデータが更新された際には、このページの数字やグラフも同じURLのまま更新される予定です。年ごとに新しいページを作るのではなく、このページ自体が常に最新の状態を映すようになっています。