木村
木村相談者
高島市で戸建てに住んでるんですけど、そろそろ売却も視野に入れてまして。このあたりの中古戸建てって、今どのくらいの相場なんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
こんにちは。高島市の中古戸建てですね。先に大事なことをお伝えしておきます。高島市は年間の成約件数自体は40〜70件台としっかりあるエリアなんですが、1件1件の価格の幅がかなり広いので、1年ごとの中央値の上下だけを見て「上がった」「下がった」と判断するのが難しい街です。
木村
木村相談者
件数はあるのに、なんでそんなに幅が広いんですか。
山川
山川不動産の専門家
そこは正直にお答えすると、今回のデータからは「なぜ広いか」という原因までは分析できません。分かっているのは、同じ年の成約でも、価格の低い物件と高い物件の差が大きい、という事実だけです。国土交通省の不動産情報ライブラリ(reinfolib)が公表している実際の成約データをもとに、分かっていることと分かっていないことをはっきり分けてお話ししますね。

高島市 中古戸建ての相場水準

山川
山川不動産の専門家
まず直近の相場水準からです。2022年〜2024年の3年間をまとめたデータでは、高島市の中古戸建ての中央値は560万円です。これは193件の成約実績をもとにした数字です。
高島市 中古戸建て 中央値の推移(万円)
高島市 中古戸建て 中央値の推移(万円)
木村
木村相談者
560万円かあ。年ごとに見るとどう動いてるんですか?
山川
山川不動産の専門家
年別の中央値を並べると、2017年600万円、2018年500万円、2019年645万円、2020年590万円、2021年655万円、2022年590万円、2023年450万円、2024年720万円、という並びになります。
木村
木村相談者
えっ、上がったり下がったりを繰り返してますね。2023年から2024年でいきなり跳ねてるようにも見えます。
山川
山川不動産の専門家
そこが今回一番お伝えしたいポイントです。2023年の450万円から2024年の720万円への変化を単純に計算すると約60%の上昇になりますが、これを「1年で価格が60%も上がった」というトレンドとして読むのは誤りです。高島市は物件ごとの価格の幅がもともと大きく、その年にどんな価格帯の物件がたまたま多く成約したかによって、中央値が大きく動きます。
木村
木村相談者
じゃあ結局、いくらくらいで考えればいいんでしょう。
山川
山川不動産の専門家
そういう時こそ、単年ではなく複数年をまとめた数字を見るのがおすすめです。2022年〜2024年の3年間・193件をまとめると中央値560万円、価格帯の目安は下位25%でおよそ308万円、上位25%でおよそ943万円くらいのレンジに収まっています。ここまでを「高島市の中古戸建ての相場感」としてお伝えするのが誠実だと思っています。
木村
木村相談者
308万円から943万円って、かなり幅がありますね。
山川
山川不動産の専門家
おっしゃる通りです。この3年間・193件の中央値については、統計的なばらつきの幅がおよそ69.4%あります。ざっくり言うと、中央値の560万円に対して、プラスマイナス35%前後は動いてもおかしくない、というくらいの幅です。取引件数がしっかり揃っている市区町村だと、この幅はもっと狭く収まる(目安として25%以内)のが一般的で、高島市はそれよりかなり広めです。これが、高島市の数字を「はっきりしたトレンド」ではなく参考値として扱っている理由です。
木村
木村相談者
なるほど。同じ高島市の中でも、物件によって値段の付き方がだいぶ違うってことなんですね。
山川
山川不動産の専門家
そういう理解で大丈夫です。年ごとの価格帯の幅を見ても、それがよく分かります。2024年は下位25%が375万円、上位25%が1,200万円と、下から上まで3倍以上の開きがあります。2019年も下位25%が442.5万円、上位25%が1,000万円と、やはり2倍以上の開きです。どの年を切り取っても、安い物件と高い物件が同じ市内に混在しているのが高島市の特徴だと言えます。
木村
木村相談者
年によって幅の大きさ自体はそこまで変わらないんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。だからこそ、ある年の中央値だけを取り出して「今年は高い/安い」と一喜一憂するより、複数年をまとめたレンジで見たほうが実態に近づけます。相場は「街全体の目安」であって、「あなたの家がいくらで売れるか」を直接示すものではありません。次は、この560万円という数字のもとになった、年ごとの成約件数を見ていきましょう。

取引状況(成約件数)

山川
山川不動産の専門家
続いて、件数そのものについてです。2024年の1年間の成約件数は71件でした。過去8年の年間件数を見ても42〜74件の範囲で推移していて、大きく枯れているわけではありません。
成約件数中央値
2022年61件590万円
2023年61件450万円
2024年71件720万円
木村
木村相談者
件数自体はむしろ増えてるようにも見えますね。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。ただ、ここでも注意が必要です。件数の増減と価格の増減は別のものとして見る必要があります。71件と件数が増えた2024年に中央値も720万円と高くなっていますが、これは「件数が増えたから価格が上がった」という単純な関係ではなく、その年にどういう価格帯の物件が多く成約したか、という話です。件数と価格を安易に結びつけて読まないようにお伝えしています。
木村
木村相談者
分かりました。件数は安定してるけど、価格は物件次第、ということですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。高島市の年42〜74件というのは、単年トレンドを断定するには物件差が大きすぎる件数ですが、直近3年をまとめれば相場の目安としては十分機能する水準です。次は、高島市がどのくらいの相場水準の街なのか、県内の他の市と比べてみましょう。

近隣・県内との比較

山川
山川不動産の専門家
高島市の中古戸建ての価格帯を、滋賀県内の順位で見ると、県内11市中11位です。全国では691市区町村中663位という位置づけになります。
滋賀県内 中古戸建て 中央値の比較(万円)
滋賀県内 中古戸建て 中央値の比較(万円)
木村
木村相談者
県内で一番低い水準なんですね。隣の大津市とかと比べるとどうなんですか?
山川
山川不動産の専門家
隣接する大津市は中古戸建てのデータが十分にあるエリアで、直近の中央値は1,800万円、過去8年では約2.9%上昇しています。高島市の560万円と比べると、1,240万円ほど大津市の方が高い水準です。
木村
木村相談者
だいぶ差がありますね。他の市はどうなんですか。
山川
山川不動産の専門家
滋賀県内で見ると、最も高いのは守山市の3,150万円、次いで草津市3,000万円、栗東市2,900万円、野洲市2,300万円と続き、いずれも県南部の都市部です。中位には近江八幡市1,750万円、彦根市1,600万円が並び、湖南市と東近江市が並んで1,100万円、甲賀市が780万円、そして高島市が560万円で最も低い水準になっています。
木村
木村相談者
県南部の都市部と、高島市みたいな郊外エリアで、かなり差があるんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。ただ、この差だけを見て「高島市は不利」と単純に捉える必要はありません。県内順位が低いエリアでも、査定を受けてみると立地や土地の広さによって評価が変わることは珍しくありません。順位はあくまで「街全体の目安の位置づけ」として見てください。
木村
木村相談者
位置づけは分かりました。次は、この数字をどう受け止めればいいのか教えてもらえますか。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。次は、この相場水準を踏まえて、売却のタイミングをどう考えるかという話をしましょう。

「売り時」をどう考えるか

山川
山川不動産の専門家
ここまでお話しした数字をまとめると、高島市の中古戸建ては、単年での明確な上昇/下降トレンドを語れるほど価格が安定していない、というのが正直なところです。ただ、直近3年の相場水準(560万円)や、県内・全国での位置づけ、隣接する大津市との価格差は、事実として押さえておける材料です。
木村
木村相談者
これだけ見て、今売った方がいいとかって言えるものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
それは言えません、というのが正直な答えです。高島市のように物件ごとの価格差が大きいエリアでは、市況の数字だけで売却タイミングを判断するのは無理があります。ご自宅の築年数・状態・土地の広さ・立地、それに住み替えや資金計画といった個別の事情のほうが、この規模の市場では価格に与える影響が大きいです。
木村
木村相談者
個別の事情って、具体的にはどう考えればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
いくつか例を挙げますね。住宅ローンが残っている場合は、残債と査定額の見込みを比べて、売却後に手元にいくら残るかを先に確認しておくことが大切です。相続で取得した家であれば、相続税の申告期限や、空き家のまま持ち続けると固定資産税の負担が続くことも判断材料になります。住み替えが目的なら、次の住まいの購入・引き渡しのタイミングと、今の家の売却タイミングをどう合わせるかも重要です。それから、高島市のように土地の広さや立地条件が物件ごとに大きく異なるエリアでは、同じ「560万円」という相場水準でも、実際の物件によって数百万円単位で評価が変わることも珍しくありません。
木村
木村相談者
相場の数字だけだと、自分の家がどうなのかは分からないってことですね。
山川
山川不動産の専門家
その通りです。相場は「街全体の傾向」を示すもので、「あなたの家がいくらで売れるか」を直接答えるものではありません。市況のデータは判断材料の一つとして持っておいて、最終的な判断はご自身の状況に照らして決めていただくのがいいと思います。
木村
木村相談者
なるほど。じゃあ実際に自分の家がいくらになるのか知りたい時は、どうすればいいですか?
山川
山川不動産の専門家
そこは相場を調べるのとは別の一歩になるので、査定の流れを整理しますね。

相場を調べたら次にやること

山川
山川不動産の専門家
ここまでの相場感を踏まえて、実際の査定額を知りたくなったら、次のようなステップで進めるのが一般的です。
  1. 1相場水準を把握する — ここまで見てきた560万円という相場水準を、まず自分の中の目安として持っておきます。
  2. 2不動産一括査定サービスに申し込む — 記事末尾で紹介する複数の査定サービスから、気になるものを選んで申し込みます。査定は義務ではないので、気になった時点で試すくらいで問題ありません。
  3. 3複数社の査定額を比較する — 一社だけでなく複数社の査定額を見比べることで、相場からの乖離や、査定額の根拠を確認しやすくなります。
  4. 4タイミングは個別事情に合わせて決める — 査定額と市況を踏まえつつ、住み替えや資金計画など、ご自身のスケジュールに合わせて売却時期を決めます。
木村
木村相談者
分かりました。査定を受けるのは義務じゃなくて、まず知る手段って感じなんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。最後に、この記事で使ったデータの出どころをまとめておきます。

基本情報まとめ

項目内容
対象エリア滋賀県高島市
対象種別中古戸建て(宅地・住宅用)
データ期間2017年〜2024年(直近相場は2022〜2024年の3年間集計)
データ件数直近3年で193件
出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib) XIT001 不動産取引価格情報
木村
木村相談者
ありがとうございます。物件差が大きい街なりの見方が分かってよかったです。
山川
山川不動産の専門家
こちらこそ、実際に売却を検討される際は、今日お話しした相場水準を目安にしつつ、査定サービスで実勢価格も確認してみてください。

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか気になったことを聞いてもいいですか?
山川
山川不動産の専門家
もちろんです。
木村
木村相談者
高島市の中古戸建ては、上がってるんですか下がってるんですか?
山川
山川不動産の専門家
8年間のデータを見る限り、一貫して上がっている、あるいは下がっているとは言えません。年ごとの振れ幅が大きく、直近3年をまとめた相場水準としては560万円前後、というのが今言える範囲です。
木村
木村相談者
なんで高島市はこんなに価格の幅が広いんですか?
山川
山川不動産の専門家
記事で扱っているのは成約データの価格そのもので、その背景まではこのデータからは分析できません。分かっているのは、同じ年の成約でも価格の低い物件と高い物件の差が大きい、という事実だけです。
木村
木村相談者
地区ごとの相場は出せないんですか?
山川
山川不動産の専門家
今回使っているデータの単位では出せません。高島市全体で年60件前後というボリュームを、さらに地区単位まで細かく割ると、1つの地区で1年に数件あるかないか、という数になってしまいます。それでは「相場」と呼べる数字にならないので、この記事では市全体でまとまった件数を確保できる単位でお伝えしています。細かい単位で知りたい場合は、査定サービスで実際の物件を見てもらうのが確実です。
木村
木村相談者
査定って本当に無料なんですか?
山川
山川不動産の専門家
記事末尾で紹介する一括査定サービスは、利用者側の費用負担なく利用できるのが一般的です。ただし各サービスの詳細な利用条件は、申し込み前にそれぞれの公式サイトで確認してください。

査定額を確認する

木村
木村相談者
ありがとうございました。相場観を持った上で、査定も試してみます。
山川
山川不動産の専門家
はい、それが一番良い進め方だと思います。