木村
木村相談者
金沢市で戸建てに住んでるんですけど、そろそろ売却も考えていて。中古戸建てって今どのくらいの値段で取引されてるんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
はい、金沢市の中古戸建て(宅地・土地と建物)の相場からお話ししますね。国交省の不動産情報ライブラリ(XIT001)のデータで見ると、直近2022〜2024年にまとまった取引1,065件の中央値は約1,700万円です。
木村
木村相談者
1,700万円ですか。思ったより幅がありそうな数字ですね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。金沢市の戸建ては物件ごとの価格の幅がかなり大きいのが特徴で、その理由もこれから一緒に見ていきましょう。

金沢市の中古戸建て、価格の推移を見てみる

金沢市 中古戸建て 年別価格中央値の推移
金沢市 中古戸建て 年別価格中央値の推移
木村
木村相談者
このグラフ、2020年と2022年で結構差がありますね。下がったんですか?
山川
山川不動産の専門家
年ごとの中央値だけ見るとそう見えますよね。ただ金沢市の場合、単年の増減だけで「上がった」「下がった」と言い切るのは正確ではありません。年別の数字を並べてみましょう。
中央値価格帯(25%〜75%タイル)取引件数
2017年1,800万円850万〜2,700万円451件
2018年1,700万円812.5万〜2,700万円462件
2019年1,800万円850万〜2,700万円471件
2020年2,050万円950万〜2,900万円460件
2021年2,000万円957.5万〜2,700万円480件
2022年1,600万円750万〜2,600万円330件
2023年1,600万円800万〜2,825万円364件
2024年1,800万円900万〜2,900万円371件
木村
木村相談者
あ、25%〜75%タイルの幅、どの年も1,000万円以上開いてますね。これが「幅が大きい」ってことですか。
山川
山川不動産の専門家
まさにそこです。2024年だけ見ても900万円台の物件から2,900万円台の物件まで混ざっているので、中央値が年によって上下しても、それが街全体の値上がり・値下がりを示しているとは限りません。物件ごとの立地・面積・築年の違いによる価格差の方が、年による変動より大きいんです。
木村
木村相談者
なるほど。じゃあこの表は何のために見るんですか。
山川
山川不動産の専門家
「金沢市の戸建てはだいたいこのくらいの範囲で取引されている」という相場観をつかむための材料としてです。方向性の断定はしませんが、価格帯そのものは実際のデータなので参考になりますよ。取引の件数についても、もう少し詳しく見てみましょうか。

取引件数の状況

木村
木村相談者
そういえば、件数も年によって結構違いますね。
山川
山川不動産の専門家
はい。2020〜2021年は460〜480件台でしたが、2022年に330件まで減り、2024年は371件まで戻ってきています。年間300件を超える取引がコンスタントにあるので、金沢市の戸建て市場自体は活発な部類です。件数が少なくて相場が語れない、という状態ではありません。
木村
木村相談者
2022年に減って、また戻ってきたのは何か理由があるんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
具体的にどんな要因が働いたかは、このデータだけでは特定できません。ただ注目してほしいのは、件数が330件まで減った2022年でも、価格帯(25%〜75%タイル)は750万〜2,600万円と、前後の年(2020年950万〜2,900万円、2024年900万〜2,900万円)から極端にかけ離れてはいないことです。件数が増減しても、価格帯そのものが大きく崩れているわけではありません。もし市場が急激に冷え込んでいれば、価格帯全体が下方向にシフトするはずですが、そこまでの動きはこのデータからは見られません。
木村
木村相談者
じゃあ、2022年の落ち込みはそこまで心配しなくていいってことですか。
山川
山川不動産の専門家
「心配しなくていい」と断定はできませんが、少なくとも330件という水準自体は、統計的に相場を語るには十分な件数です。年による件数の波はあっても、2024年に371件まで戻ってきていることを踏まえると、金沢市の戸建て市場が構造的に縮小しているとまでは、このデータからは読み取れません。
木村
木村相談者
件数は十分あるのに、方向は断定できないってことなんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。件数が少ないから断定を避けているのではなく、物件ごとの価格差(分散)が大きいから断定を避けている、というのが金沢市のケースの正確な理解です。この違い、意外と大事なポイントなんですよ。
木村
木村相談者
そもそもこのデータの「中古戸建て」って、どういう物件が含まれてるんですか。
山川
山川不動産の専門家
良い質問ですね。このページで扱っているのは、宅地(土地と建物)の取引のうち、用途が住宅・共同住宅以外のもの(店舗兼用地など)を除いたものです。農地や林地の取引は含まれていません。純粋に「人が住むための土地付き一戸建て」に近いデータだと考えてもらって大丈夫です。
木村
木村相談者
さっきから気になってたんですけど、「築何年の家ならいくら」みたいな、築年数別の値段は出てこないんですか。よそのサイトだと築年数別の相場を出しているところもあった気がします。
山川
山川不動産の専門家
そこは正直にお伝えしておきたいところです。このページで使っている集計データには、物件ごとの築年数を帯(0〜10年・11〜20年、といった区切り)で分けた価格データが含まれていません。ないものをあるように見せるわけにはいかないので、築年帯別の相場は今回は掲載していません。
木村
木村相談者
じゃあ築年は価格に関係ないってことですか。
山川
山川不動産の専門家
いえ、関係はあるはずです。ただ金沢市の場合、25%〜75%タイルの価格帯だけでも900万円台〜2,900万円台(2024年)という広さで、築年数の違いだけでは説明しきれないくらい価格帯が広いんです。中心部の狭い敷地の建て替え前提の物件から、郊外のまとまった敷地の物件まで、立地や土地面積による差も大きく乗っている可能性があります。だからこそ、無いデータで築年帯を無理に区切るより、実際にある中央値と価格帯(p25〜p75)をセットで見る方が、金沢市の実態を誤解なく伝えられると考えています。相場感がつかめたところで、次は「売り時」をどう考えればいいか整理しましょう。

「売り時」をどう考えるか

木村
木村相談者
結局、今売るべきかどうかって、このデータだけじゃ分からないってことですか。
山川
山川不動産の専門家
正直に言うと、そうです。売却に適した時期だと明確に言い切れるほどの、はっきりした上昇・下降トレンドはこのデータからは読み取れません。金沢市の戸建ては物件ごとの個性が価格に強く出るので、相場全体の流れよりも、木村さんの物件そのものの条件(立地・面積・築年・状態)が価格を大きく左右します。
木村
木村相談者
じゃあどうやって判断すればいいんでしょう。
山川
山川不動産の専門家
住み替えのタイミングや資金計画など、木村さんご自身の事情の方が判断材料としては大きいはずです。そのうえで「自分の物件が今いくらで売れそうか」を知りたければ、次に紹介する査定で具体的な金額を確認するのが一番早いですよ。

石川県内の他の市と比べると

石川県内 中古戸建て価格の比較(中央値)
石川県内 中古戸建て価格の比較(中央値)
木村
木村相談者
金沢市の1,700万円って、石川県の中では高い方なんですか。
山川
山川不動産の専門家
石川県内でデータが十分ある7市町の中で、金沢市は中央値2位です。県内トップは野々市市の2,700万円で、金沢市はそれに続く形ですね。全国では691市区町村中463位で、全国的には中位よりやや下という位置づけになります。
市区町村中古戸建て中央値県内順位
野々市市2,700万円1位
金沢市1,700万円2位
白山市1,600万円3位
かほく市1,300万円4位
津幡町1,300万円4位
小松市720万円6位
木村
木村相談者
へえ、隣の野々市市の方が高いんですね。具体的にどのあたりが金沢市の価格の幅を広げてるんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
このデータからはっきり特定はできませんが、考えられる要因を挙げると、金沢市は中心部に古くからの住宅地が密集していて、狭い敷地に建つ物件は建て替えを前提に土地の価格が主体になりやすい一方、郊外側には比較的まとまった区画の宅地開発エリアもあります。この中心部の狭小地物件と郊外の広い区画の物件が同じ「金沢市の中古戸建て」として一つの集計に混ざるため、25%タイルと75%タイルの差が900万円台〜2,900万円台(2024年)というように大きく開きやすい、というのが一つの見立てです。あくまで市区町村単位の集計から読み取れる傾向であって、個々の物件を特定した分析ではない点はご承知おきください。
木村
木村相談者
野々市市や白山市も同じ石川県内なのに、金沢市ほど幅は大きくないんですか。
山川
山川不動産の専門家
そこまで詳細な分散の比較はこのデータからは出せませんが、野々市市や白山市は金沢市に比べて市域が小さく、住宅地としての性格も比較的均質な傾向があります。金沢市は都市の規模が大きく、中心部の商業・住宅混在エリアから郊外の新興住宅地まで市域内の幅が広いので、価格帯もそれだけ広がりやすい、と考えるのが自然です。ちなみに県内4位タイは、かほく市と津幡町で、どちらも1,300万円でした。
木村
木村相談者
金沢市の中古マンションの方も気になってきました。
山川
山川不動産の専門家
金沢市の中古マンション相場も別記事にまとめているので、戸建てと合わせて見てみるとより判断材料が増えると思います。それでは、実際に相場を調べたあとの流れも確認しておきましょう。

相場を調べたら次にやること

  1. 1相場感を持つ — このページの価格帯や県内順位を参考に、自分の物件がだいたいどのくらいの範囲に入りそうか目安を持ちます
  2. 2一括査定で複数社の見積もりを比べる — 相場はあくまで市場全体の傾向なので、実際の売却額は物件ごとに異なります。複数の不動産会社に査定を依頼して比較するのが確実です
  3. 3納得できるタイミングで判断する — 査定額と自分の事情(住み替え時期・資金計画など)を照らし合わせ、急がず判断します
木村
木村相談者
査定って一社だけじゃダメなんですか。
山川
山川不動産の専門家
一社だけだと、その会社の得意分野や査定方針に結果が偏ることがあります。複数社を比べることで、より実勢に近い金額感がつかめますよ。最後に、この記事のデータの出典をまとめておきますね。

基本情報まとめ

項目内容
対象市区町村金沢市(石川県)
対象種別中古戸建て(宅地・土地と建物、住宅・共同住宅以外を除く)
直近3年の中央値約1,700万円(2022〜2024年、1,065件)
対象データ期間2017年〜2024年
価格データ出典国交省 不動産情報ライブラリ XIT001(不動産取引価格情報)
データの区分参考値(物件ごとの価格の幅が大きいため、単年での方向は示していません)

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか聞いてもいいですか。金沢市の中古戸建ての相場って結局いくらなんでしょう。
山川
山川不動産の専門家
直近2022〜2024年の中央値は約1,700万円です。ただし価格帯は900万円台から2,900万円台まで大きく散らばっているので、あくまで目安として捉えてください。
木村
木村相談者
価格は上がってるんですか、下がってるんですか。
山川
山川不動産の専門家
明確にどちらとは言えません。年ごとの中央値は1,600万〜2,050万円の間で上下していますが、これは物件ごとの価格差の影響が大きく、市場全体が一方向に動いているとは言い切れないためです。
木村
木村相談者
取引件数はどのくらいあるんですか。
山川
山川不動産の専門家
2024年で371件、直近3年間の合計では1,065件です。件数としては十分にあり、データが薄くて語れないという状況ではありません。
木村
木村相談者
査定は絶対に受けないといけないんですか。
山川
山川不動産の専門家
いいえ、査定を受けるかどうかは自由です。相場を知るための一つの手段として、気になった時に利用していただければと思います。
木村
木村相談者
なんで金沢市はこんなに価格の幅が大きいんでしょうか。他の市も同じなんですか。
山川
山川不動産の専門家
石川県内で見ると、金沢市のように件数が豊富で価格帯も広い市もあれば、白山市や小松市のように中央値そのものが金沢市と違う市もあります。金沢市は都市の規模が大きく、中心部の狭小地から郊外の広い敷地まで物件のタイプが多様なので、価格帯が広がりやすいと考えられます。築年数別の集計データがあれば、その視点からも幅の理由を見られたはずですが、今回のデータセットにはそれが含まれていないため、立地・面積による差が主な要因ではないかというところまでの見立てにとどまります。市区町村ごとに事情が違うので、隣の市の相場をそのまま当てはめない方がいいですね。
木村
木村相談者
だいぶ相場感がつかめました。ありがとうございます。
山川
山川不動産の専門家
相場が分かったら、次は実際にご自身の物件がいくらで売れそうか、査定額を確認してみるのがおすすめです。以下は不動産の一括査定サービスです。査定は無料で、複数社の金額を比較できます。依頼は任意で、以下のリンクは提携先への紹介(アフィリエイト)を含みます。