木村
木村相談者
城東区でマンションに住んでるんですけど、そろそろ売却も考えていて。今って売り時なんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
城東区の中古マンションですね。結論から言うと「絶対に今が売り時」とは言えないんですが、価格がどう動いてきたかは国交省のデータでかなり具体的に見えます。まずはそこから一緒に見ていきましょう。
木村
木村相談者
お願いします。うちは築40年くらいなんですけど、そういう古い物件でも参考になりますか?
山川
山川不動産の専門家
なります。むしろ城東区は築古のマンションの取引がかなり多いエリアなので、後で築年帯別のデータもお見せしますね。まずは区全体の価格推移からです。

城東区の中古マンション価格推移(2017年〜2024年)

大阪市城東区 中古マンション中央値の推移(万円)
大阪市城東区 中古マンション中央値の推移(万円)
成約件数価格帯(25%〜75%)中央値
2017年157件1,400万円〜2,800万円2,000万円
2018年164件1,300万円〜2,900万円2,100万円
2019年193件1,500万円〜3,100万円2,300万円
2020年181件1,500万円〜3,000万円2,100万円
2021年419件1,700万円〜3,200万円2,400万円
2022年444件1,900万円〜3,400万円2,500万円
2023年512件1,800万円〜3,700万円2,600万円
2024年498件1,900万円〜3,900万円2,800万円
木村
木村相談者
ちなみにこの数字って、他の不動産サイトで見る「相場」とは何か違うんでしょうか。ポータルサイトだと数字が微妙に違うことがあって気になってました。
山川
山川不動産の専門家
いいところに気づきましたね。ここでの数字は全部、国交省の不動産情報ライブラリ(XIT001)という公的データベースから取っていて、実際に売買が成立した「成約価格」を集計したものです。一方で、不動産ポータルサイトの多くは「今売り出し中の物件の掲示価格」の平均や中央値を出しています。
木村
木村相談者
掲示価格と成約価格って、そんなに変わるものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
変わることがあります。掲示価格は売主さんが「このくらいで売れたらいいな」という希望額からスタートすることが多く、実際に買い手が付いて成約するまでに値下げ交渉が入るケースも珍しくありません。つまり掲示価格ベースの相場は、実際の取引よりやや高めに出る傾向があります。このページの数字は最初から成約ベースなので、実際に手元に残る金額の目安としては掲示価格より参考にしやすいはずです。
木村
木村相談者
なるほど、それは知らなかったです。じゃあ安心して見られますね。8年前と比べるとどのくらい違うんですか?
山川
山川不動産の専門家
2017年の中央値2,000万円から2024年は2,800万円で、8年間で約40%の上昇です。直近1年でも2023年の2,600万円から2024年は2,800万円で、1年で約7.7%上がっています。ここ数年は毎年のように前年を上回っている状況ですね。
木村
木村相談者
へえ、思ってたより上がってるんですね。ずっとこの調子なんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
そこは私も断言できません。過去8年の傾向が事実として上昇だった、というだけで、今後も同じペースで上がり続けるとは限りません。金利や再開発、物件ごとの条件でも変わってきます。あくまで「これまでの実績」として捉えてもらえればと思います。
木村
木村相談者
なるほど、そこは冷静に見た方がいいんですね。件数も結構増えてますけど、これって取引が活発になったってことですか?

取引件数の動き

山川
山川不動産の専門家
そうですね、次はそこを見てみましょう。2017年〜2020年は年間160〜190件台でしたが、2021年以降は400件を超える年が続いていて、2024年は498件でした。件数が十分に多いエリアなので、中央値の動きも比較的信頼して読み取りやすいと言えます。
木村
木村相談者
件数が少ないと信頼できないってことですか?
山川
山川不動産の専門家
はい。取引が数件しかないと、たまたま高い物件・安い物件が混ざっただけで中央値が大きくぶれてしまうことがあります。城東区は年間400件以上の取引があるので、そのブレは比較的小さく、価格の動きを読み取りやすい方のエリアです。
木村
木村相談者
全体の傾向は分かりました。ただ、うちみたいな築古のマンションだとまた違う話になりそうな気もするんですが。

築年帯別の相場 — あなたの物件はどのくらい?

大阪市城東区 中古マンション 築年帯別の中央値(万円)
大阪市城東区 中古マンション 築年帯別の中央値(万円)
築年帯成約件数価格帯(25%〜75%)中央値
〜築10年278件2,100万円〜4,400万円3,800万円
築11〜20年259件3,200万円〜4,250万円3,600万円
築21〜30年286件2,800万円〜3,700万円3,200万円
築31年〜620件1,400万円〜2,300万円1,850万円
山川
山川不動産の専門家
これは直近2022〜2024年の取引(合計1,454件)を築年数で4つの帯に分けたものです。城東区は築31年以上の取引が620件と、全体の4割以上を占めるのが特徴で、この帯の中央値は1,850万円です。
木村
木村相談者
あ、うちまさにそこですね。区全体の中央値2,800万円よりだいぶ低いんですね…。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。区全体の中央値は築浅から築古まで全部まとめた数字なので、築40年前後のお宅にはあまり当てはまりません。ご自身の築年帯の帯を見た方が、実際の相場感には近いはずです。築31年〜の帯であれば、1,850万円前後を目安の一つとして考えてみてください。
木村
木村相談者
参考になります。他のサイトだと築年数別って「-」でデータが出てないことも多かったんですが、ここはちゃんと数字があるんですね。
山川
山川不動産の専門家
城東区は取引件数自体が多いので、どの帯もある程度まとまった件数(259件〜620件)でデータが出せています。件数が少ない街だと帯ごとに割ると数件しか残らず、参考にならない数字になってしまうこともあるので、その点は城東区の強みですね。
木村
木村相談者
相場感はだいぶつかめました。じゃあ結局、今売るべきなのかどうかって、どう考えればいいんでしょう。

「売り時」をどう考えるか

山川
山川不動産の専門家
ここは私からはっきり「今売るべき」とは言えない部分です。ただ、材料は整理できます。事実として、区全体では過去8年で約40%価格が上昇し、直近1年も上昇が続いています。築31年〜の帯でも、区全体と同じ方向で取引が積み上がっています。
木村
木村相談者
それって「上がってるうちに売った方がいい」ってことじゃないんですか?
山川
山川不動産の専門家
そう単純には言えないんです。価格が上がっているのは事実ですが、この先も上がり続けるとは限りませんし、逆にいつまで待てば損か得か、というのも予測できません。売却が向いているかどうかは、住み替え先の予定や資金計画、その物件への愛着など、価格以外の個別事情の方が大きく影響することも多いです。
木村
木村相談者
そういえば、別のサイトだと「AIが将来10年の価格を予測」みたいな機能が付いてるのを見たことがあるんですが、ここではそういうのは出さないんですか?
山川
山川不動産の専門家
はい、意図的に出していません。理由は大きく2つあります。まず1つ目は、将来の価格は金利動向や再開発計画、周辺エリアの人気度など、数値化しづらい要素に大きく左右されるということです。過去の実績データからモデルを作ることはできますが、それが実際に当たるかどうかは別問題で、予測を断定的に見せること自体が読者にとって不誠実になりかねないと考えています。
木村
木村相談者
もう1つの理由は何ですか?
山川
山川不動産の専門家
2つ目は、将来人口の推計を将来価格の予測に直接結びつける手法についてです。人口が増えるエリアは価格が上がりやすい、減るエリアは下がりやすい、という傾向自体はあるのですが、それはあくまで一つの材料に過ぎません。実際には金利、再開発、駅からの利便性、物件そのものの管理状態といった要因の方が価格への影響が大きいケースも多く、人口推計だけで将来価格を計算式のように出してしまうと、その他の要因が見えなくなってしまいます。城東区については将来推計人口のデータ自体、今回まだ収集できていない状態でもあるので、根拠のない数字を出すよりも、実際に成約した過去のデータを正確にお見せする方が誠実だと考えています。
木村
木村相談者
なるほど、予測を出さないのは手抜きとかじゃなくて、あえてそうしてるってことなんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。過去の成約データは動かしようのない事実なので、そこは自信を持ってお伝えできます。その事実を材料に、この先どうなりそうかはご自身で判断していただく、というのがこのページのスタンスです。
木村
木村相談者
分かりました。じゃあ、実際に自分の物件がいくらで売れそうか知りたい場合はどうしたらいいんでしょう。

相場を調べたら次にやること

山川
山川不動産の専門家
ここまでの数字はあくまで区全体・築年帯全体の統計です。実際の物件の査定額は、階数や向き、駅からの距離、管理状態などでも変わってくるので、気になるようであれば不動産会社の査定を受けてみるのも一つの方法です。
  1. 1相場を把握する — このページの区全体・築年帯別の中央値を、自分の物件のおおよその目安として押さえておきます。
  2. 2複数社の査定額を比較する — 一括査定サービスに申し込むと、複数の不動産会社から査定額の提示を受けられます。会社によって得意なエリアや評価の視点が違うため、1社だけで判断しないのがポイントです。
  3. 3売却時期をじっくり検討する — 査定額と自分の資金計画・住み替え時期を照らし合わせ、急がず判断します。
木村
木村相談者
査定って申し込んだら絶対売らないといけないんですか?
山川
山川不動産の専門家
いえ、そんなことはありません。査定は価格を知るための手段であって、売却を確定させるものではありません。「今の相場を知っておきたいだけ」という理由で利用している方も多いです。

城東区 中古マンションの基本情報

項目内容
対象エリア大阪府大阪市城東区
対象データ期間2017年〜2024年(価格推移) / 2022年〜2024年(築年帯別)
データ出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(XIT001 不動産取引価格情報)
集計方法実際の成約価格をもとにした中央値・価格帯(25%〜75%)
直近年間の成約件数498件(2024年)
木村
木村相談者
城東区って、隣の区とかと比べるとどうなんでしょう。うちは城東区で決めてますけど、なんとなく気になって。

近隣区との比較

山川
山川不動産の専門家
いいところに気づきましたね。周辺区と並べてみると、城東区の立ち位置がより分かりやすくなります。
城東区と近隣区の中古マンション中央値比較(万円)
城東区と近隣区の中古マンション中央値比較(万円)
エリア中央値(2024年)8年間の変化率
中央区3,400万円+78.9%
天王寺区3,700万円+54.2%
鶴見区3,000万円+50.0%
城東区(このページ)2,800万円+40.0%
都島区2,600万円+18.2%
東成区2,100万円+16.7%
旭区2,000万円+33.3%
木村
木村相談者
城東区は真ん中くらいの位置なんですね。全国で見るとどのくらいの水準なんですか?
山川
山川不動産の専門家
価格帯で見ると、記事化している全国464地域の中で103位、大阪府内61地域の中では12位です。データが十分にある全国219地域の中古マンション中央値の平均が約2,885万円なので、城東区の2,800万円は全国平均よりわずかに低い水準になります。
木村
木村相談者
上昇率の方はどうですか?
山川
山川不動産の専門家
8年間の上昇率(+40.0%)で見ると、全国217地域中88位、大阪府内34地域中10位です。価格水準としては全国平均よりやや低いものの、上昇率では平均以上という位置づけですね。
木村
木村相談者
なるほど、水準は控えめだけど伸びてる区、って感じなんですね。
山川
山川不動産の専門家
そういう見方もできますね。ただこれも、将来の値動きを保証するものではなく、あくまで過去の実績データとしての順位です。

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか気になってたことを聞いてもいいですか?
山川
山川不動産の専門家
どうぞ。
木村
木村相談者
城東区の中古マンションは今後も価格が上がり続けますか?
山川
山川不動産の専門家
それは私にも分かりません。過去8年は上昇傾向でしたが、これは実績であって将来の保証ではありません。金利動向や再開発計画、個別物件の条件によっても変わってきます。
木村
木村相談者
築40年のマンションでも売れますか?
山川
山川不動産の専門家
はい、売れます。城東区では築31年以上の取引だけで2022〜2024年の3年間に620件あり、区内でも取引の多い層です。中央値は1,850万円が一つの目安になりますが、実際の額は管理状態や立地で変わるので、査定で確認するのが確実です。
木村
木村相談者
査定を受けると必ずどこかの会社と契約しないといけませんか?
山川
山川不動産の専門家
いいえ、そんな義務はありません。査定額を知るだけで終えても問題ありません。複数社に依頼して比較検討し、納得できなければ売却自体を見送ることもできます。

実際の査定額を確認する

山川
山川不動産の専門家
ここまでの数字が、城東区での売却を考えるときの土台になれば嬉しいです。実際の査定額は物件ごとに変わるので、気になった方は査定を受けて具体的な金額を確認してみるのも一つの手です。
木村
木村相談者
ありがとうございます。まずは相場を頭に入れて、じっくり考えてみます。
山川
山川不動産の専門家
それがいいと思います。急いで決める必要はないので、今日見た数字を一つの材料にしてもらえればと思います。