木村
木村相談者
すみません、清水区で一戸建てに住んでるんですけど、そろそろ売ろうか迷っていて…このあたりの中古戸建てって、今どれくらいの値段で売れるものなんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
はい、清水区の実際の取引データから見ていきましょう。国交省の不動産情報ライブラリに登録されている実際の成約価格を集計すると、2022年から2024年までの3年間でまとまった件数(296件)の中央値は1,700万円ほどです。ネット上の売り出し価格の相場ではなく、実際に売買が成立した価格をもとにしています。
木村
木村相談者
3年間まとめて、っていうのは何か理由があるんですか? 1年ごとに見ちゃダメなんでしょうか。
山川
山川不動産の専門家
いい質問です。清水区の中古戸建ては1件ごとの価格の幅がかなり大きいエリアで、単年だけを見ると「たまたまその年に高い物件が多く売れた/安い物件が多く売れた」という影響を受けやすいんです。詳しくは次のグラフで見てみましょう。

価格の推移をデータで見る(年別価格帯)

静岡市清水区の中古戸建て、年別の価格帯(万円)を示す折れ線とバンドのグラフ
静岡市清水区の中古戸建て、年別の価格帯(万円)を示す折れ線とバンドのグラフ
木村
木村相談者
このグラフの、線の上下に色がついてる部分は何ですか?
山川
山川不動産の専門家
それぞれの年の25パーセンタイルから75パーセンタイルまでの価格帯です。真ん中の線が中央値、帯の幅が「実際に取引された物件の価格のばらつき」を表しています。数字で見るとこうなります。
取引件数価格帯(25〜75%)中央値
2017年171件1,300万〜2,800万円2,000万円
2018年139件1,150万〜2,900万円2,100万円
2019年134件1,225万〜2,900万円2,200万円
2020年132件1,400万〜2,800万円2,300万円
2021年103件1,000万〜2,850万円2,100万円
2022年91件675万〜2,500万円1,500万円
2023年112件970万〜2,800万円1,800万円
2024年93件650万〜2,800万円1,400万円
木村
木村相談者
えっ、2024年の価格帯って650万円から2,800万円って…4倍以上も差があるんですね。中央値だけ見てたら全然わからなかったです。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。どの年も価格帯の幅が1,000万円を大きく超えているので、中央値が前の年より下がったり上がったりしていても、それだけで「相場が下がった/上がった」と言い切るのは難しいエリアなんです。土地の広さや駅からの距離、建物の状態によって1件1件の差がとても大きいということですね。
木村
木村相談者
じゃあ、この後の話は年ごとの上下じゃなくて、さっきの3年まとめた数字の方を見た方がいいってことですか?
山川
山川不動産の専門家
その通りです。次は取引の件数も見ておきましょう。

取引件数の推移

静岡市清水区の中古戸建て、年別の取引件数を示す棒グラフ
静岡市清水区の中古戸建て、年別の取引件数を示す棒グラフ
山川
山川不動産の専門家
こちらは年ごとの成約件数です。2017年は171件、直近の2024年は93件と、年によって90件台から170件台まで幅があります。
20172018201920202021202220232024
取引件数171件139件134件132件103件91件112件93件
木村
木村相談者
件数もけっこう動いてるんですね。これも1年ごとに一喜一憂しない方がいいですか?
山川
山川不動産の専門家
はい。件数自体は少ない年でも90件台あるので、清水区の中古戸建て市場としては取引がある程度続いているエリアと言えます。ただ、価格帯の幅が大きいことは変わらないので、次は「この状況をどう読むか」を整理してみましょう。

清水区の相場をどう読むか

木村
木村相談者
なるほど、うちの実際の物件がその中でどのあたりに入るのか、っていうのがポイントなんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。1,700万円という数字はあくまで清水区全体の目安で、実際の売却価格は立地や建物の状態次第で大きく変わります。次は、他の相場情報と見比べるときに気をつけたいことを整理してから、静岡市内・県内・全国での位置づけを確認しましょう。

相場情報を見比べるときに気をつけたいこと

木村
木村相談者
実は他の不動産系のサイトも見てみたんですけど、「直近半年で平均価格が上がっているので、いま売却すると有利です」ってはっきり書いてあるところもあって…あれって信じていいものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
良いところに気づきましたね。そういうサイトの多くは、直近半年と、その前の半年を比べて「上がった」「下がった」と判断しています。ただ清水区の場合、さっき見たとおり1件ごとの価格差が数百万円から数千万円単位で出るエリアです。半年という短い期間・数十件程度のデータだと、たまたま高額な物件が数件多く売れただけで平均や中央値が大きく動いてしまうことがあります。
木村
木村相談者
なるほど、期間が短いと「たまたま」の影響を受けやすいってことですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。このページで2022〜2024年の3年間(296件)をまとめて見ているのは、そうした「たまたま」の影響をできるだけならして、実態に近い相場水準を示すためです。短期間の比較だけを根拠に売り時を断定するのは、清水区のように価格帯の幅が大きいエリアでは特に注意が必要だと考えています。
木村
木村相談者
じゃあ、他のサイトに載ってる「この地区でこの金額で売れました」みたいな個別の取引事例も、あんまり鵜呑みにしない方がいいですか?
山川
山川不動産の専門家
個別の事例は「実際にこういう価格で売買が成立した」という参考にはなりますが、1件1件は土地の形状や道路付け、建物の状態によって大きく変わります。数件の事例だけを見て「うちも同じくらいで売れるはず」と考えるより、このページのようにある程度まとまった件数・複数年のデータで価格帯の幅ごと把握しておくほうが、思わぬ差に驚かずに済みます。
木村
木村相談者
個別の事例と、まとまったデータ、両方見るのが大事なんですね。
山川
山川不動産の専門家
はい、どちらか一方だけで判断せず、両方を組み合わせて考えるのがおすすめです。参考までに、見方ごとの特徴を並べるとこうなります。
見方期間の目安件数の目安向いている使い方
直近半期の比較半年 vs 半年数十件程度直近の動きの雰囲気をざっくり掴む
このページの3年プール2022〜2024年296件物件差の影響をならした相場水準を見る
個別の売却事例直近1年程度1件〜数件似た条件の物件の実例を確認する
木村
木村相談者
こうやって並べてもらうと、それぞれ役割が違うんだってよく分かります。
山川
山川不動産の専門家
それを踏まえて、次は静岡市内・県内・全国で清水区がどのあたりに位置するかを見てみましょう。

静岡市内・県内・全国で比べると

木村
木村相談者
隣の葵区とか駿河区と比べると、清水区ってどうなんですか?
山川
山川不動産の専門家
同じ静岡市内の3区で比べてみます。いずれも直近3年の中央値です。
エリア直近3年の中央値取引件数
静岡市葵区2,800万円408件
静岡市駿河区2,700万円338件
静岡市清水区(このエリア)1,700万円296件
木村
木村相談者
けっこう差がありますね…清水区は葵区や駿河区より1,000万円くらい低いんですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。同じ静岡市内でも区によって1,000万円以上の差が出ています。中心部に近い葵区・駿河区に対して、清水区はエリアの広さや駅からの距離にばらつきがあるため、こうした違いが出やすいと考えられます。
木村
木村相談者
県内とか全国で見るとどうなんですか?
山川
山川不動産の専門家
静岡県内で中古戸建ての集計がある20地点のうち、清水区は14位です。全国では691地点のうち463位で、全国の中古戸建ての中央値の平均(約2,590万円)と比べると、清水区は低めの水準にあります。
木村
木村相談者
全国と比べても低めなんですね。でもそれって「売り時じゃない」ってことですか?
山川
山川不動産の専門家
いえ、水準が低め・高めということと、「今売るべきかどうか」は別の話です。次でそのあたりを整理しましょう。

「売り時」をどう考えるか

木村
木村相談者
じゃあ、自分の家がどれくらいで売れそうかを知りたかったら、次はどうすればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
相場の目安がつかめたら、実際に不動産会社に査定を依頼して、自分の物件そのものの評価額を確認する流れになります。

相場を調べたら次にやること

  1. 1相場を把握する — このページの中央値・価格帯・近隣エリアとの比較を確認する
  2. 2複数の不動産会社に査定を依頼する — 一括査定サービスを使うと、条件の近い会社から複数の見積もりを比較できる
  3. 3査定額と相場を照らし合わせる — 提示された金額がこのページの中央値・価格帯とどう違うか、理由も含めて確認する
  4. 4売却時期を判断する — 査定額・相場・自分の事情を踏まえて、売るかどうか・いつ売るかを決める

この記事のデータについて

項目内容
対象エリア静岡県静岡市清水区
対象物件種別中古戸建て(宅地・建物。住宅・共同住宅以外の用途は除く)
データ期間2017年〜2024年(成約価格ベース)
出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(XIT001 不動産取引価格情報)
集計方法年別中央値・四分位(p25/p75)、2022〜2024年の3年プール
データの十分性参考値として掲載(物件ごとの価格の幅が大きいため、単年の方向は断定していません)
直近3年(2022〜2024年)の中央値1,700万円(取引296件)
2024年の取引件数93件
県内順位(中古戸建て)20地点中14位
全国順位(中古戸建て)691地点中463位
木村
木村相談者
なるほど、何が分かっていて何が分からないかがはっきりしたので、逆にすっきりしました。
山川
山川不動産の専門家
清水区の中古戸建ては直近3年の中央値が1,700万円、県内・全国では低めの水準、単年の方向は断定できないという状況です。売り時が気になったら、まずは実際の査定額を確認してみるのがおすすめです。判断はそのあとでゆっくりで大丈夫です。

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか気になってることを聞いてもいいですか?
山川
山川不動産の専門家
どうぞ。
木村
木村相談者
清水区の中古戸建てって、今後値上がりしそうですか?
山川
山川不動産の専門家
このページのデータだけでは、将来の値上がり・値下がりを予測することはできません。過去の取引実績としての水準と幅をお伝えしているだけなので、将来の予測は別の材料も踏まえて考える必要があります。
木村
木村相談者
1,700万円っていうのは、うちの家にもそのまま当てはまるんですか?
山川
山川不動産の専門家
いいえ、あくまで清水区全体の中央値です。実際の価格帯は650万〜2,900万円ほどまで開きがあるので、ご自身の物件がその中のどのあたりに位置するかは、個別の査定で確認するのが確実です。
木村
木村相談者
なんで清水区は葵区や駿河区より安いんですか?
山川
山川不動産の専門家
このデータだけでは理由までは特定できません。エリアの広さや駅からの距離、建物の条件のばらつきなど複数の要因が考えられますが、断定はできないというのが正直なところです。
木村
木村相談者
査定を頼んだら、その会社で必ず売らないといけないんですか?
山川
山川不動産の専門家
いいえ、査定を受けたからといって売却の義務が発生するわけではありません。相場を知るための一つの手段として、気軽に利用して問題ありません。
木村
木村相談者
査定額がこのページの中央値とぜんぜん違ったら、どっちを信じればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
どちらも参考情報として扱うのがおすすめです。このページの数値はエリア全体の過去の実績、査定額は実際の物件を見た評価額です。差が大きい場合は、その理由(立地・築年数・建物の状態など)を査定会社に確認してみると、納得感のある判断がしやすくなります。
木村
木村相談者
そういえば、他の不動産サイトでは「直近半年で価格が上がっているので、いま売却すると有利です」ってはっきり書いてあるところもありました。ああいうのは信用していいんですか?
山川
山川不動産の専門家
直近半年とその前の半年のような短い期間・少ない件数の比較だけで売却の有利・不利を断定しているサイトもありますが、清水区は物件ごとの価格差が大きいエリアです。短期間・少ない件数の比較は、たまたま高額な物件が多く売れただけでも数字が動いてしまいます。このページでは複数年のデータをまとめた相場水準として中立にお伝えしているので、そうした短期の言い切りは参考程度に留め、最終的にいつ売るかの判断はご自身の状況を踏まえて行うことをおすすめします。

査定を検討するなら

山川
山川不動産の専門家
相場の目安がつかめたところで、実際の査定額が気になった場合は、複数の不動産一括査定サービスを比較してみるのも一つの方法です。