木村相談者
富山県射水市に一戸建てを持っているんですが、そろそろ売却も考えていて。今の相場ってどれくらいなんでしょうか。
山川不動産の専門家
射水市の中古戸建ての相場からお話ししますね。国交省の不動産情報ライブラリ(reinfolib)の取引データをもとに、2017年から2024年までの成約価格を見ていきます。
射水市の中古戸建て、今の相場はいくら

山川不動産の専門家
直近3年間(2022年〜2024年)の成約データ153件をまとめると、中央値は850万円です。これが今の射水市の中古戸建ての相場水準の目安になります。
木村相談者
850万円かあ。もっと詳しく年ごとの動きって分かりますか?
山川不動産の専門家
はい、年ごとの数字も出ますが、先に大事な前提をお伝えします。射水市の中古戸建ては年間の取引件数が30〜60件台と、価格の判定をするにはやや少なめです。直近2024年の取引件数は32件で、単年だけで見ると価格のばらつきの幅(統計的な誤差の範囲)が非常に大きく出ます。なので「上がっている」「下がっている」と単年の数字だけで言い切るのは避けて、複数年をまとめた相場水準で見るのがこの市には合っています。
木村相談者
具体的にどれくらいブレるものなんですか。
山川不動産の専門家
数字で示しますね。2024年の32件だけを使って中央値を計算した場合、その数字がどれくらい振れうるかを示す指標(相対的な信頼区間の幅)は127.6%に達します。つまり、算出した中央値そのものと同じくらいか、それ以上の幅で上にも下にもブレうる、という意味です。1年分・数十件という規模だと、たまたま高額な物件や割安な物件が数件混ざるだけで、中央値が大きく動いてしまうんです。
木村相談者
それってサンプルの数が少ないから起きることなんですね。
山川不動産の専門家
そうです。実は一括査定サイトの中には、半年分・十数件程度のデータだけを根拠に「今が売り時です」と断定しているところもあります。データの数が少なくなるほど、この振れ幅は理屈の上でさらに大きくなります。1年分・32件でもすでに127.6%という大きな振れ幅が出ているわけですから、半年分・十数件ではそれ以上に不安定な数字になっている可能性が高いんです。
木村相談者
じゃあ「半年間で成約が増えたから今が売り時」みたいな言い方は、あんまり当てにしない方がいいってことですか。
山川不動産の専門家
その通りです。件数が少ないデータほど「たまたま」の影響を強く受けます。射水市のように年間30〜60件台という中規模の市では、少なくとも直近数年をまとめた水準で見ないと、方向性を語る材料としては心もとないというのが実態です。半年や1年だけの動きで断定している情報を見かけたら、その裏付けとなる件数がどれくらいかを一度確認してみることをおすすめします。
木村相談者
なるほど、無理に「今年は上がった」みたいな言い方はしない方がいいってことですね。
山川不動産の専門家
その通りです。次の章で年ごとの表を見ながら、実際にどれくらいばらつきがあるか確認しましょう。
年ごとの価格と取引件数(2017年〜2024年)
山川不動産の専門家
reinfolib の取引データから、射水市の中古戸建ての年別中央値と取引件数、価格帯(25%タイル〜75%タイル)をまとめた表です。
| 年 | 中央値 | 取引件数 | 価格帯(25%〜75%) |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 1,300万円 | 50件 | 778万円〜2,125万円 |
| 2018年 | 950万円 | 53件 | 450万円〜1,800万円 |
| 2019年 | 820万円 | 48件 | 470万円〜1,700万円 |
| 2020年 | 1,050万円 | 54件 | 475万円〜2,175万円 |
| 2021年 | 700万円 | 51件 | 375万円〜1,850万円 |
| 2022年 | 820万円 | 59件 | 375万円〜1,700万円 |
| 2023年 | 785万円 | 62件 | 335万円〜1,300万円 |
| 2024年 | 1,050万円 | 32件 | 238万円〜1,850万円 |
木村相談者
年によって結構バラバラですね。2021年は700万円なのに2024年は1,050万円になってる。
山川不動産の専門家
そうなんです。ここが射水市のような取引件数が中規模の市の特徴で、年によって、たまたま高額な物件が多く成約した年と、そうでない年の差が出やすいんです。表の「価格帯」を見てもらうと分かるように、どの年も下は300万円台、上は1,700万円台〜2,000万円台と、かなり幅があります。同じ射水市の中古戸建てでも、立地・築年数・土地の広さで価格差がとても大きいということですね。
木村相談者
そもそも「価格帯(25%〜75%)」ってどういう意味なんですか。
山川不動産の専門家
良い質問ですね。たとえば2024年の価格帯は238万円〜1,850万円ですが、これは「安い方から数えてちょうど25%目にあたる物件の価格が238万円、安い方から数えて75%目にあたる物件の価格が1,850万円」という意味です。言い換えると、その年に成約した物件のうち、価格が真ん中に近い50%分がこの範囲に収まっている、ということになります。
木村相談者
残りの上下25%ずつは、この範囲の外にあるってことですね。
山川不動産の専門家
そうです。射水市の場合、この「真ん中50%」の幅自体がかなり広いのが特徴です。理由は、町域(市内のどのエリアか)、土地の面積、建物の築年数や構造といった条件の違いが、限られた件数の中に混ざり合っているためです。市区町村単位の集計では、こうしたエリアや面積帯ごとの細かい違いまでは分解できません。町丁目単位や面積帯ごとの相場まで詳しく知りたい場合は、この記事の水準を出発点にしつつ、一括査定でご自宅の具体的な条件(エリア・面積・築年数など)を伝えて確認するのが確実です。
木村相談者
なるほど、市区町村単位の数字はあくまで大きな目安で、細かい条件までは反映されてないんですね。
山川不動産の専門家
その理解で合っています。だからこそ、次の章でお話しする一括査定で、ご自宅固有の条件を踏まえた金額を確認する意味があります。
木村相談者
じゃあ「今は下がってるから待とう」とか「上がってるから急いで売ろう」みたいな判断は、この数字だけではできないってことですか。
山川不動産の専門家
おっしゃる通りです。単年の増減を市全体のトレンドとして断定するには、射水市の取引件数はまだ材料として心もとないというのが正直なところです。相場感をつかむ材料としては、直近3年をまとめた850万円という水準を軸に見ていただくのがおすすめです。
木村相談者
分かりました。じゃあ他の市と比べるとどうなんでしょう。射水市の850万円って高いんですか、安いんですか。
山川不動産の専門家
それは次の章でお話ししますね。
全国・県内での位置づけ
山川不動産の専門家
同じ富山県内で、中古戸建ての相場データが公表できる件数(参考値を含む)に達している市は、富山市・高岡市・射水市の3市です。3市を比べてみましょう。
| 市区町村 | 中央値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 富山市 | 1,400万円 | 1位 |
| 射水市 | 850万円 | 2位 |
| 高岡市 | 600万円 | 3位 |
山川不動産の専門家
射水市は富山県内3市の中で2位、全国では公表可能な691市区町村のうち621位という水準です。県庁所在地の富山市よりは手頃で、隣接する高岡市よりは高め、という位置づけになります。
木村相談者
全国順位は下の方なんですね。
山川不動産の専門家
はい、全国的に見ると価格帯としては控えめな部類です。ただこれは「良い・悪い」ではなく、あくまで価格水準の話です。土地の広さや建物の規模、地域の地価水準によるところが大きいので、単純に順位が低いから売り時ではない、とはなりません。
売り時をどう考えるか
木村相談者
結局、今って売り時なんでしょうか。
山川不動産の専門家
そこが一番気になるところですよね。ただ正直にお伝えすると、今のデータだけで「売り時です」と言い切ることはできません。理由は2つあります。
山川不動産の専門家
1つ目は、さっきお話しした通り射水市の取引件数では単年のトレンドを断定できないこと。2つ目は、売り時かどうかは市場の水準だけでなく、木村さんご自身の事情、たとえば住み替えのタイミングや資金計画によって変わってくるからです。
木村相談者
確かに、市場が良くても自分の都合が合わなかったら意味ないですもんね。
山川不動産の専門家
その通りです。私たちがお伝えできるのは「今の相場水準はこれくらいで、県内・全国で見るとこの位置にある」という判断材料までです。そこから売るかどうかを決めるのは木村さんご自身の状況次第、というのが正直なところです。
木村相談者
分かりました。とりあえず相場感はつかめたので、次は実際どうすればいいのか知りたいです。
山川不動産の専門家
それでは、相場を調べたあとの具体的な流れを見ていきましょう。
相場を調べたら、次にやること
- 1相場を把握する — この記事の年別中央値・県内順位を参考に、ご自宅のだいたいの位置づけをつかみます。
- 2一括査定サービスで複数社に依頼する — 相場は市区町村単位の目安なので、実際の物件・立地に合わせた金額は不動産会社の査定で確認します。複数社に依頼すると価格の幅が見えてきます。
- 3査定結果を比較する — 提示された金額と根拠(近隣の成約事例など)を比べます。1社だけで決めないのがポイントです。
- 4売却するかを判断する — 査定額と個別の事情(住み替え時期・資金計画など)を照らし合わせて、売るかどうか、いつ売るかを決めます。
木村相談者
査定を依頼する時に、あらかじめ準備しておいた方がいいことってありますか。
山川不動産の専門家
いくつかあります。まず戸建ての場合、建物の構造によって査定の考え方が変わってきます。一戸建ての多くは木造(木造軸組工法など)ですが、まれに軽量鉄骨造や鉄筋コンクリート(RC)造の物件もあります。税務上の目安になる法定耐用年数は木造が22年、鉄筋コンクリート造は47年とされていて、木造は築年数が経つと建物自体の評価は下がりやすい一方、RC造は築古でも建物の価値が残りやすい傾向があります。ご自宅がどの構造か、査定を依頼する際に伝えておくとスムーズです。
木村相談者
建物だけじゃなくて、土地の面積も関係してきますよね。
山川不動産の専門家
はい、戸建ての査定では土地の面積帯も重要な要素です。地方都市の戸建てでは100〜200平方メートル程度の敷地が中心になることが多いのですが、それより狭い敷地は土地としての使い勝手が評価されにくくなりやすく、逆に大きく広い敷地では建物の価値よりも土地そのものの価格が査定額を左右しやすくなります。さきほどお話しした価格帯(25%〜75%)が年によって大きく開いているのも、こうした構造や土地面積の違う物件が、限られた件数の中に混在しているためだと考えられます。
木村相談者
じゃあ、自分の家がどんな構造で、どのくらいの面積かを把握してから査定に臨むといいんですね。
山川不動産の専門家
その通りです。構造・土地面積・築年数・立地の4点をあらかじめ整理しておくと、複数社から出てきた査定額の根拠を比較しやすくなります。この記事の数字はあくまで市区町村単位の目安なので、こうした個別の条件は査定を依頼して初めて具体的な金額になります。
山川不動産の専門家
査定を依頼したからといって、その場で売却が決まるわけではありません。あくまで「今売るとしたらいくらか」を知るための材料として使ってもらえればと思います。
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象市区町村 | 富山県射水市 |
| 物件種別 | 中古戸建て(宅地・土地と建物) |
| 対象データ期間 | 2017年〜2024年 |
| 直近3年の成約中央値 | 850万円(2022年〜2024年、153件) |
| データの出典 | 国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib) XIT001 不動産取引価格情報 |
| データの十分性 | 参考値(取引件数が少ないため、単年の価格トレンドは断定せず複数年の水準で表示) |
木村相談者
富山市とか高岡市の話も出てきましたけど、他の市の記事も見られるんですか。
山川不動産の専門家
はい、県内で同じように相場を公表している市を紹介しますね。
近隣・同県の市区町村と比較する

山川不動産の専門家
富山県内で中古戸建ての相場データを公表しているのは、富山市の中古戸建て相場、高岡市の中古戸建て相場、そしてこの射水市です。県庁所在地の富山市は3市の中で最も高い水準、高岡市は最も手頃な水準にあります。射水市はちょうどその中間に位置しています。
木村相談者
隣の市と比べてみるのも参考になりますね。
山川不動産の専門家
そうですね。同じ富山県内でも市によって水準が違うので、射水市単体の数字だけでなく、周辺市と見比べておくと相場感がより立体的になります。
よくある質問
木村相談者
最後にいくつか気になることを聞いてもいいですか。
山川不動産の専門家
もちろんです。
木村相談者
射水市の中古戸建て、850万円というのは新築を含んだ数字ですか。
山川不動産の専門家
いいえ、この850万円は中古戸建て(既存の宅地・土地と建物)の成約データのみを対象にした中央値です。新築の取引は含まれていません。
木村相談者
2024年だけ取引件数が32件と少ないのはなぜですか。
山川不動産の専門家
reinfolibのデータは国交省が実際の取引当事者へのアンケートをもとに集計しているため、年によって回答・集計状況にばらつきがあります。射水市に限らず、直近年ほど件数が少なめに出ることがある点は留意してください。
木村相談者
相場より高く売れることはありますか。
山川不動産の専門家
立地や状態、リフォーム履歴などによって相場から上振れすることは十分あります。この記事の数字はあくまで市区町村単位の目安なので、実際の金額は個別の査定で確認するのが確実です。
木村相談者
木造と鉄筋コンクリート(RC)造だと、査定の考え方はどう違うんですか。
山川不動産の専門家
一戸建ての多くは木造ですが、まれに軽量鉄骨造やRC造もあります。税務上の法定耐用年数は木造が22年、RC造が47年とされていて、木造は築年数の経過とともに建物自体の評価が下がりやすい一方、RC造は築古でも建物の価値が残りやすい傾向があります。ただしこれは一般的な傾向で、実際の評価は個別の査定で確認する必要があります。
木村相談者
土地の面積が査定額にどう影響するのか、もう少し教えてください。
山川不動産の専門家
地方都市の戸建てでは100〜200平方メートル程度の敷地が中心ですが、それより狭いと土地としての使い勝手が評価されにくくなりやすく、逆に大きく広い敷地では建物より土地そのものの価格が査定額を左右しやすくなります。この記事の価格帯(25%〜75%)が広いのも、こうした面積や構造の違う物件が混在しているためだと考えられます。
実際の査定額を確認する
木村相談者
相場は分かったので、実際どれくらいで売れるか知りたくなってきました。
山川不動産の専門家
それでしたら、一括査定サービスで複数の不動産会社に見積もりを依頼してみるのがおすすめです。相場水準が分かったところで、実際の査定額を確認してみましょう。査定の依頼自体は無料で、依頼したからといって必ず売却しなければならないわけではありません。