木村相談者
宗像市でマンションを持ってるんですけど、そろそろ売却も考えてまして。この辺りのマンション相場って、正直いくらくらいなんでしょうか。
山川不動産の専門家
不動産アドバイザーの山川です。よろしくお願いします。宗像市はJR鹿児島本線が通っていて、赤間駅や教育大前駅を中心に福岡市・北九州市への通勤圏として住宅地が広がっているエリアですよね。国土交通省の不動産情報ライブラリに登録されている、実際に成約した中古マンションの取引データをもとにお答えできますよ。
木村相談者
実際に成約した価格、っていうのがポイントなんですか?
山川不動産の専門家
そうなんです。不動産のポータルサイトの多くは「売り出し中の価格」をもとに相場を出しています。でもそれはまだ売れていない価格、いわば希望価格です。私たちがお見せするのは、実際に登記まで完了して本当に取引が成立した価格だけを集計したものなので、より実態に近い数字だと思ってください。
木村相談者
なるほど、それは信頼できそうです。じゃあ早速、価格の推移から教えてもらえますか?
山川不動産の専門家
それが、先にお伝えしておきたいことがあります。宗像市は中古マンションの年間の成約件数がそれほど多くないエリアです。なので、他の都市のように「毎年きっちり上がっている/下がっている」と断定できる材料はありません。そのぶん、直近数年をまとめた相場の目安として見ていくのが実態に合っています。
木村相談者
歯切れが悪いですね(笑)。でも正直な情報の方がありがたいです。
山川不動産の専門家
ありがとうございます。分かっていることと分かっていないことをはっきり分けて、正直にお話ししていきますね。
宗像市 中古マンションの直近の相場水準
山川不動産の専門家
まず直近の相場水準からです。2022年〜2024年の3年間をまとめたデータでは、宗像市の中古マンションの中央値は1,200万円です。これは63件の成約実績をもとにした数字です。
木村相談者
1,200万円かあ。年ごとに見るとどう動いてるんですか?
山川不動産の専門家
そこが今回一番お伝えしたいポイントです。データが確認できる2021年以降の年別中央値を並べると、2021年1,400万円、2022年1,200万円、2023年1,200万円、2024年1,250万円、という並びになります。なお2017年〜2020年は、集計に使えるだけの成約件数の記録が確認できなかったため、この記事ではその期間の中央値はお示ししていません。
木村相談者
えっ、2021年だけ少し高いですね。これって下がってきてる、ってことですか?
山川不動産の専門家
そう読みたくなる気持ちは分かるんですが、そこが件数の少なさの影響なんです。宗像市は1年あたりの成約件数が18〜23件程度と少なく、その年にどんな物件が売れたか次第で中央値が動きやすい状態です。2021年の価格帯は590万円〜1,500万円、2024年の価格帯は927.5万円〜1,675万円と、同じ年の中でも物件によって価格の幅がかなり広いんです。専有面積や築年数、駅からの距離がバラバラな物件が混ざって集計されているので、1年だけを取り出して「上がった」「下がった」と判断すると、実態とズレることがあります。
木村相談者
じゃあ、この上下は誤差みたいなものってことですか?
山川不動産の専門家
誤差というより、物件ごとの個性の幅が価格に出やすい上に、母数自体が少ないエリアだ、と捉えてもらうのが正確です。なので私たちは、単年ではなく直近3年(2022年〜2024年)をまとめたプールでも相場を見るようにしています。この3年間の成約件数は合計63件、中央値は1,200万円でした。単年の数字がブレても、複数年まとめると相場感はつかみやすくなります。
木村相談者
そのレンジって、どのくらい信用していい幅なんですか?
山川不動産の専門家
いい質問ですね。この3年間・63件の中央値については、統計的なばらつきの幅がおよそ66.4%あります。ざっくり言うと、中央値の1,200万円に対して、プラスマイナス33%前後は動いてもおかしくない、というくらいの幅です。取引件数がしっかり揃っている市区町村だと、この幅はもっと狭く収まる(目安として25%以内)のが一般的で、宗像市はそれよりだいぶ広めです。これが、宗像市の数字を「はっきりしたトレンド」ではなく「参考値」として扱っている理由でもあります。
木村相談者
さっき別のサイトも見たんですが、赤間や日の里、自由ヶ丘みたいな地域ごとの相場とか、マンションごとのランキングみたいなのも出てたんです。この記事にはないんですね。
山川不動産の専門家
そこは正直にお伝えしておきたいところです。今回使っているreinfolibの成約データは、宗像市全体で63件(直近3年)というボリュームです。これを仮に赤間・日の里・教育大前・自由ヶ丘といった地域ごとに割ってしまうと、1つの地域あたり数件、下手をすると1件という単位になってしまいます。そこまで細かく割った数字は、その地域の相場を表す数字というより、たまたまその年にその地域で売れた1戸の価格そのものになってしまうんです。
木村相談者
なるほど、細かく出せば出すほど、逆に信頼できなくなるってことですか。
山川不動産の専門家
そういうことです。地域別やマンション棟別の相場を掲載しているサイトの中には、実際の成約件数が少ない分を、周辺の売り出し価格や独自の推計モデルで補って算出しているところもあります。それが悪いわけではありませんが、この記事では「実際に成約した価格そのもの」だけを使う方針にしているので、宗像市全体でまとまった件数として扱える単位でお伝えしています。細かく知りたい場合は、この後の査定のステップで、実際にお住まいの地域・物件そのものを見てもらう査定を使うのが確実です。
木村相談者
相場は「街全体の目安」、査定は「その物件そのものの評価」ってことですね。続いて、取引の件数自体はどう推移してるんですか?
取引状況(成約件数)は年間どのくらい?
山川不動産の専門家
続いて、件数そのものについてです。2024年の1年間の成約件数は22件でした。2021年以降の年間件数を見ても18〜23件の範囲で推移していて、大きく増えたり減ったりはしていません。
| 年 | 成約件数 | 中央値 | 価格帯(25%〜75%) |
|---|---|---|---|
| 2021年 | 21件 | 1,400万円 | 590万円〜1,500万円 |
| 2022年 | 18件 | 1,200万円 | 712.5万円〜1,400万円 |
| 2023年 | 23件 | 1,200万円 | 515万円〜1,550万円 |
| 2024年 | 22件 | 1,250万円 | 927.5万円〜1,675万円 |
木村相談者
件数自体は安定してるんですね。2017年〜2020年のデータが無いのは気になりますが。
山川不動産の専門家
そうですね。「取引が枯れている」わけではなく、母数がもともと少ない街、という理解が正確です。2017年〜2020年については、この記事のもとになっている集計方法で条件を満たす成約記録が確認できなかったため、無理に数字を作らず「データなし」としてお伝えしています。分からないことを分かったふりで埋めないのが、この記事の方針です。
木村相談者
そういう姿勢はありがたいです。じゃあ、宗像市の年18〜23件っていうのは、他のエリアと比べて多いんですか少ないんですか?
山川不動産の専門家
目安としては少なめの部類です。すぐ近くの福津市も同じように年間の成約件数が28件程度と少なく、直近3年の相場水準を参考値として示す扱いになっています。一方で福岡市中心部や久留米市のように年間で数百件の成約があるエリアだと、単年でもある程度トレンドを語れる件数が確保できています。宗像市は「単年では語れないが、数年まとめれば語れる」という、ちょうど境界線上の街だと考えてください。次は、宗像市がどのくらいの相場水準の街なのか、周辺と比べてみましょう。
宗像市の相場は周辺と比べてどうか
山川不動産の専門家
宗像市の中古マンションの価格帯を、福岡県内の順位で見ると、県内26市区町村中22位です。全国では464市区町村中406位という位置づけになります。
木村相談者
同じ福岡都市圏だと福岡市西区とかと比べるとどうなんですか?
山川不動産の専門家
福岡市西区は中古マンションのデータが十分にあるエリアで、2024年の中央値は2,800万円、過去8年では約55.6%上昇しています。宗像市の1,200万円(直近3年の中央値)と比べると、1,600万円ほど宗像市の方が抑えめの水準です。福岡都市圏でも中心部に近いエリアほど上昇が大きく出ている一方、宗像市のように都心からやや離れた通勤圏エリアは、そもそも単年トレンドを語れるほどの取引件数が集まっていない、という違いがあります。
木村相談者
久留米市はどうですか。福岡市の西区よりは宗像市に近そうな水準だったので。
山川不動産の専門家
久留米市は2024年の中央値が1,400万円で、過去8年では約64.7%上昇しています。宗像市の1,200万円より少し高めですが、比較的近い水準です。ただし久留米市は年間255件の成約があるエリアなので、単年でも比較的しっかりしたトレンドが語れる点が宗像市との大きな違いです。
木村相談者
他の市町村もついでに教えてもらえますか。
山川不動産の専門家
もちろんです。宗像市の周辺で参考値として扱われているエリアを見ると、糸島市が1,600万円、福津市が1,550万円、北九州市門司区が1,300万円といった水準です。いずれも宗像市と同じように、直近3年をまとめた参考値として示されているエリアです。宗像市の1,200万円は、この中では最も抑えめですが、突出して安いわけではなく、福岡都市圏の外縁部に多い「取引件数が少なめの通勤圏エリア」に共通する水準に収まっている、という見方ができます。
| エリア | 直近の中央値 | 区分 | 福岡県内順位 |
|---|---|---|---|
| 福岡市西区 | 2,800万円(2024年) | 取引が十分な区分 | 2位/26 |
| 久留米市 | 1,400万円(2024年) | 取引が十分な区分 | 17位/26 |
| 糸島市 | 1,600万円(直近3年) | 参考値 | 13位/26 |
| 福津市 | 1,550万円(直近3年) | 参考値 | 16位/26 |
| 宗像市 | 1,200万円(直近3年) | 参考値 | 22位/26 |
| 北九州市門司区 | 1,300万円(直近3年) | 参考値 | 18位/26 |
木村相談者
意外とバラバラなんですね。
山川不動産の専門家
そうなんです。同じ「参考値」グループの中でも、1,200万円から1,600万円まで開きがあります。これは、駅からの距離や福岡市・北九州市中心部へのアクセス、築年数の分布などエリアごとの個別事情が大きいからです。なので「県内22位」という順位だけを見て一喜一憂するより、実際に近い水準のエリアと並べて眺めるほうが実態がつかみやすいと思います。
木村相談者
位置づけは分かりました。うちの実際の物件だと、どのくらいの幅で考えればいいんでしょうか。
山川不動産の専門家
そこはもう少し細かい話になります。次は、この相場水準をどう受け止めて、売却のタイミングを考えるかという話をしましょう。
「売り時」をどう考えるか
山川不動産の専門家
ここまでお話しした数字をまとめると、宗像市の中古マンションは、単年での明確な上昇/下降トレンドを語れるほどデータが揃っていない、というのが正直なところです。ただ、直近3年の相場水準(1,200万円)や、県内・全国での位置づけ、福岡市西区や久留米市との価格差は、事実として押さえておける材料です。
木村相談者
これだけ見て、今売った方がいいとかって言えるものなんですか?
山川不動産の専門家
それは言えません、というのが正直な答えです。宗像市のように取引件数が少ないエリアでは、そもそも売却のタイミングとして今が適切かどうかを市況だけで判断するのは無理があります。ご自宅の築年数・状態・駅からの距離、それに住み替えや資金計画といった個別の事情のほうが、この規模の市場では影響が大きいです。
木村相談者
個別の事情って、具体的にはどういうことを考えればいいんですか?
山川不動産の専門家
いくつか例を挙げますね。住宅ローンが残っている場合は、残債と査定額の見込みを比べて、売却後に手元にいくら残るかを先に確認しておくことが大切です。相続で取得した部屋であれば、相続税の申告期限や、空室のまま持ち続けると管理費・固定資産税の負担が続くことも判断材料になります。住み替えが目的なら、次の住まいの購入・引き渡しのタイミングと、今の部屋の売却タイミングをどう合わせるかも重要です。それから、宗像市のように駅からの距離や築年数の幅が物件ごとに大きく異なるエリアでは、同じ「1,200万円」という相場水準でも、実際の物件によって数百万円単位で評価が変わることも珍しくありません。
木村相談者
相場の数字だけだと、自分の部屋がどうなのかは分からないってことですね。
山川不動産の専門家
その通りです。相場は「街全体の傾向」を示すもので、「あなたの部屋がいくらで売れるか」を直接答えるものではありません。市況のデータは判断材料の一つとして持っておいて、最終的な判断はご自身の状況に照らして決めていただくのがいいと思います。
木村相談者
なるほど。じゃあ実際に自分の部屋がいくらになるのか知りたい時は、どうすればいいですか?
山川不動産の専門家
そこは相場を調べるのとは別の一歩になるので、査定の流れを整理しますね。
相場を調べたら次にやること
山川不動産の専門家
ここまでの相場感を踏まえて、実際の査定額を知りたくなったら、次のようなステップで進めるのが一般的です。
- 1相場水準を把握する — ここまで見てきた1,200万円という相場水準を、まず自分の中の目安として持っておきます。
- 2不動産一括査定サービスに申し込む — 複数の査定サービスから、気になるものを選んで申し込みます。査定は義務ではないので、気になった時点で試すくらいで問題ありません。
- 3複数社の査定額を比較する — 一社だけでなく複数社の査定額を見比べることで、相場からの乖離や、査定額の根拠を確認しやすくなります。
- 4タイミングは個別事情に合わせて決める — 査定額と市況を踏まえつつ、住み替えや資金計画など、ご自身のスケジュールに合わせて売却時期を決めます。
木村相談者
分かりました。査定を受けるのは義務じゃなくて、まず知る手段って感じなんですね。
山川不動産の専門家
そうですね。最後に、この記事で使ったデータの出どころをまとめておきます。
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象エリア | 福岡県宗像市 |
| 対象種別 | 中古マンション |
| データ期間 | 2017年〜2024年(2021年以降のみ集計可、直近相場は2022〜2024年の3年間集計) |
| データ件数 | 直近3年で63件 |
| 統計的なばらつきの幅 | 約66.4%(参考値として扱う目安) |
| 出典 | 国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib) XIT001 不動産取引価格情報 |
木村相談者
ありがとうございます。数字が少ない街なりの見方が分かってよかったです。
山川不動産の専門家
こちらこそ、実際に売却を検討される際は、今日お話しした相場水準を目安にしつつ、査定サービスで実勢価格も確認してみてください。
よくある質問
木村相談者
最後にいくつか気になったことを聞いてもいいですか?
山川不動産の専門家
もちろんです。
木村相談者
宗像市の中古マンションは、上がってるんですか下がってるんですか?
山川不動産の専門家
2021年以降のデータを見る限り、一貫して上がっている、あるいは下がっているとは言えません。年ごとの振れ幅が大きく、直近3年をまとめた相場水準としては1,200万円前後、というのが今言える範囲です。
木村相談者
なんで宗像市はこんなに取引件数が少ないんですか?
山川不動産の専門家
記事で扱っているのは成約データの件数についてで、その背景(人口動態や開発状況など)は今回のデータからは分析できません。分かっているのは、年間18〜23件程度の成約が継続的にある、という事実だけです。
木村相談者
赤間や日の里みたいな地域ごとの相場は本当に出せないんですか?
山川不動産の専門家
今回使っているデータの単位では出せません。宗像市全体で年20件前後というボリュームを、さらに地域単位まで細かく割ると、1つの地域で1年に1件あるかないか、という数になってしまいます。それでは「相場」と呼べる数字にならないので、この記事では市全体でまとまった件数を確保できる単位でお伝えしています。細かい単位で知りたい場合は、査定サービスで実際の物件を見てもらうのが確実です。
木村相談者
査定って本当に無料なんですか?
山川不動産の専門家
一括査定サービスは、利用者側の費用負担なく利用できるのが一般的です。ただし各サービスの詳細な利用条件は、申し込み前にそれぞれの公式サイトで確認してください。
査定額を確認する
木村相談者
ありがとうございました。相場観を持った上で、査定も試してみます。
山川不動産の専門家
はい、それが一番良い進め方だと思います。