木村
木村相談者
すみません、備前市で戸建てを持ってるんですけど、そろそろ売ろうかどうか迷ってて。この街の中古戸建てって、今どれくらいの値段がついてるものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
ご相談ありがとうございます。備前市の中古戸建てについては、国土交通省の不動産情報ライブラリに登録された実際の成約データがあります。まずはそこから、今の相場水準を一緒に見ていきましょう。
木村
木村相談者
お願いします。ネットで調べると業者さんのサイトによって数字がバラバラで、どれを信じたらいいか分からなくて。
山川
山川不動産の専門家
それは備前市のような市場ではよくあることです。理由も含めて、順番にお話ししますね。
木村
木村相談者
お願いします。うちの家、そんなに新しくもないし、正直いくらぐらいで見てもらえるのか、相場すら知らない状態で。
山川
山川不動産の専門家
大丈夫です。まずは市全体の相場水準を押さえて、そのあとご自身の物件がどのあたりに位置しそうか、一緒に考えていきましょう。

備前市の中古戸建て、今の相場水準は

山川
山川不動産の専門家
2022年から2024年までの3年間に成約した中古戸建て(宅地〈土地と建物〉のうち、住宅・共同住宅用途を除いたもの)を見ると、成約価格の中央値は275万円です。対象になった件数は3年間で90件でした。
木村
木村相談者
275万円か…思ったよりだいぶ安いですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。実はこれには理由があります。備前市は年間の成約件数が20〜30件台と少なく、単年だけを見ると年によって数字が大きく揺れてしまうんです。なので備前市の記事では、単年の価格ではなく直近3年をまとめた相場水準として表示しています。
木村
木村相談者
なるほど、件数が少ないから3年分まとめて見てるってことなんですね。
山川
山川不動産の専門家
その通りです。ちなみに同じように中古戸建てのデータを公開している全国691の市区町村の中で、備前市の水準は689位。岡山県内の対象7市の中では7位、つまり県内では最も低い水準になっています。これは良い悪いという話ではなく、まず事実として押さえておいてください。
木村
木村相談者
県内で一番低いんですね…。じゃあこの先、値段の動きも見てみたいです。

8年間の取引データを振り返る

備前市 中古戸建て 中央値の推移(万円)
備前市 中古戸建て 中央値の推移(万円)
山川
山川不動産の専門家
ここからは、2017年〜2024年の8年間、単年ごとの中央値がどう動いてきたかを見てみます。ただ最初にお伝えしておきたいのですが、この期間は年によって成約件数が20件台〜37件と少ないため、上がっている・下がっているという方向を断定できるデータではありません。あくまで「年によってこれくらい振れ幅がある」という参考として見てください。
木村
木村相談者
分かりました。それでも数字は見てみたいです。
山川
山川不動産の専門家
表にするとこうなります。
中央値価格帯(25%〜75%)成約件数
2017年650万円350万円〜840万円27件
2018年260万円160万円〜630万円29件
2019年360万円175万円〜573万円26件
2020年340万円150万円〜665万円23件
2021年425万円263万円〜670万円22件
2022年380万円250万円〜600万円37件
2023年220万円96万円〜483万円20件
2024年200万円100万円〜360万円33件
木村
木村相談者
650万円の年もあれば200万円の年もあって、結構バラバラですね。これってどう受け止めればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
価格帯(25%〜75%)の幅がそもそも広いのがポイントです。例えば2017年は350万円〜840万円、2024年は100万円〜360万円と、同じ年の中でも物件によって数倍の差があります。つまり「備前市の戸建てはいくら」と一言で言うより、どんな物件がその年にたまたま成約したかで中央値が大きく動いてしまう市場だということです。だからこそ、直近3年をまとめた275万円という水準のほうが、単年の数字より実態に近いと考えています。
木村
木村相談者
単年の数字だけ見て一喜一憂しない方がいいってことですね。
山川
山川不動産の専門家
そういうことです。ちなみに、直近3年の内訳を見ると、2022年が37件、2023年が20件、2024年が33件で、合計すると先ほどの90件になります。年によって件数自体もこれくらい変動するので、3年分をまとめることで、より安定した水準として見られるようにしています。
木村
木村相談者
価格帯の下の方と上の方って、どういう物件が入ってるんですか?
山川
山川不動産の専門家
一般的な傾向として、価格帯の下限に近い物件は築年数が古いものが多く、上限に近い物件は比較的築年数が浅いものや、土地面積が広いものが混ざっていることが多いです。ただし、今回のデータには個々の物件の詳しい属性までは含まれていないので、あくまで一般的な傾向としての説明だと思ってください。断定はできません。
木村
木村相談者
なるほど、細かい属性まではこのデータだけじゃ分からないんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。次は、この「参考値」という扱い自体がどういう考え方に基づいているか、少し補足させてください。

備前市のデータが「参考値」になる理由

木村
木村相談者
さっきから「参考値」って言葉がよく出てきますけど、そもそもどういう意味なんですか?
山川
山川不動産の専門家
このサイトでは、市区町村ごとの取引データの多さ・少なさに応じて、掲載の仕方を変えています。取引が十分にある市区町村では、単年ごとの価格推移や上昇率をそのまま示せますが、備前市のように年間の件数が少ない市区町村では、単年の数字の振れ幅が大きすぎて、そのまま「トレンド」として扱うと実態を誤って伝えてしまう可能性があるんです。そのため備前市は、単年ではなく直近3年をまとめた水準を「参考値」として示す扱いにしています。
木村
木村相談者
数字を隠しているわけじゃなくて、見せ方を変えているってことですね。
山川
山川不動産の専門家
その通りです。データ自体は国土交通省の不動産情報ライブラリに登録された実際の成約価格そのものなので、正確性は変わりません。表示の仕方だけ、件数の実態に合わせて調整しているとイメージしてもらえればと思います。
木村
木村相談者
分かりやすいです。他の不動産サイトだと、AIによる予測値とか、将来の価格まで出しているところもある気がするんですが、そういうのとは違うんですか?
山川
山川不動産の専門家
はい、違います。この記事で示している数字は、すべて実際に成約した取引の記録そのものです。将来を予測した値は含んでいません。予測は予測で便利な面もありますが、備前市のように件数が少ないエリアでは、予測モデルに頼るほど誤差も大きくなりやすいと考えています。だからこそこの記事では、少ない件数なりに「実際に何件・いくらで売れたか」という事実だけを、正直にお伝えする形にしています。
木村
木村相談者
予測じゃなくて、実際の記録っていうのは安心感がありますね。じゃあ、この「件数の少なさ」って、近隣の市と比べるとどれくらいのものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
いい質問ですね。次は、近隣の市と価格水準を比べながら、備前市の位置づけを見ていきましょう。

備前市の市場規模を近隣・県内と比べると

周辺エリアの中古戸建て中央値(直近3年・万円)
周辺エリアの中古戸建て中央値(直近3年・万円)
山川
山川不動産の専門家
備前市と同じく中古戸建てのデータを公開している岡山県内の市を、直近の中央値で並べてみました。
市区町村中古戸建て中央値(直近)
岡山市中区2,500万円
岡山市北区2,400万円
岡山市南区2,300万円
倉敷市2,000万円
総社市2,000万円
岡山市東区1,600万円
備前市275万円
木村
木村相談者
備前市だけ桁が違いますね…。岡山市の区とかは2,000万円台なのに。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。ちなみにこの表の数字も、備前市と同様にいずれも取引件数がそれほど多くないため、参考値として並べています。備前市は岡山市中心部や倉敷市と比べて成約価格の水準がかなり低いエリアです。これは物件の築年数や立地、駅からの距離など複数の要因が絡んでいて、単純に「備前市の家に価値がない」という意味ではありません。ただ、事実として押さえておくと、査定額の目安を考えるときに役立ちます。
木村
木村相談者
山川
山川不動産の専門家
気になる方は覗いてみてください。岡山市北区の中古戸建て相場も、同じ考え方の記事でまとめています。備前市とはかなり水準が違うので、比べてみると自分の物件の位置づけが分かりやすいと思います。
木村
木村相談者
ちなみに、備前市の周りの市町も同じように調べられるんですか?
山川
山川不動産の専門家
実は、岡山県内の市町の中には、取引件数が少なすぎて、参考値としても掲載できないところがいくつかあります。備前市は3年間で90件と、ぎりぎり「参考値」として示せる水準でしたが、それより件数が少ない市町は、無理に数字を出すと誤解を招くと判断して、掲載を見送っています。
木村
木村相談者
備前市はまだ数字を出せる方だったんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。件数が少ないなりに、実際の成約データに基づいて相場の目安を示せる、というのが備前市の位置づけだと考えてください。
木村
木村相談者
数字は分かってきました。じゃあ結局、今って売り時なんですか?

「売り時」をどう考えるか

山川
山川不動産の専門家
ここが一番大事なところですが、備前市のデータだけで「今が売り時です」と断定することはできません。理由は2つあります。
木村
木村相談者
じゃあ、この記事の数字は何の役に立つんですか?
山川
山川不動産の専門家
「今どのくらいの水準にあるか」を知る出発点として使ってください。備前市は直近3年で中央値275万円、県内では最も低い水準、というのは事実です。この事実を踏まえたうえで、実際に売るかどうかは、住み替えの予定やお金の事情、物件の状態といったあなた自身の事情次第です。価格が上がっているから急いで売る、下がっているから諦める、という判断はおすすめしません。
木村
木村相談者
分かりました。でも実際の額がどれくらいになるのか、気になってきました。
山川
山川不動産の専門家
そうですよね。備前市のように取引の少ない市ほど、ネット上の相場情報だけで判断するのが難しく、実際に不動産会社に見てもらったほうが確実な数字が分かります。次は、その進め方を簡単にご紹介します。

相場を調べたら次にやること

  1. 1物件の状態を整理する — 築年数・面積・リフォーム歴・境界確認の有無などを簡単にメモしておく
  2. 2複数の不動産会社に査定を依頼する — 1社だけだと相場との比較ができないため、複数社に依頼するのがおすすめ
  3. 3提示された査定額と、この記事の相場水準を見比べる — 275万円という直近の中央値や、価格帯の幅と照らし合わせてみる
  4. 4売る・売らないは急がずに判断する — 査定額が分かったからといって、すぐ売却活動を始める必要はない
木村
木村相談者
なるほど、まずは複数社に聞いてみるところからですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。査定を受けること自体は、売却を約束するものではありません。気軽な情報収集として使う方も多いです。
木村
木村相談者
備前市みたいに取引が少ない市だと、査定額もバラバラになったりしますか?
山川
山川不動産の専門家
可能性はあります。取引の少ないエリアほど、不動産会社ごとに参考にしているデータや土地勘の深さが違うため、査定額に差が出やすい傾向があります。だからこそ1社だけで決めずに複数社を比べることが、備前市のような市では特に意味を持ちます。
木村
木村相談者
1社だけだと、その金額が高いのか安いのかも分からないですもんね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。この記事の275万円という水準は、あくまで市全体の目安です。実際に見積もりを取ってみて、その金額がこの記事の水準と比べてどうか、という視点で見てもらうと判断しやすくなると思います。

備前市の中古戸建てデータ、基本情報まとめ

山川
山川不動産の専門家
ここまでの内容を、簡単な一覧にまとめておきますね。
項目内容
対象エリア岡山県備前市
対象種別中古戸建て(宅地〈土地と建物〉、住宅・共同住宅用途)
直近の相場水準(中央値)275万円(2022年〜2024年の3年間)
対象データ期間2017年〜2024年
全国順位691市区町村中689位
岡山県内順位7市中7位
データ出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(成約価格情報)
木村
木村相談者
一目で分かって助かります。
山川
山川不動産の専門家
最後に、よくある質問をいくつかまとめておきますので、気になるところだけでも見てみてください。

よくある質問

木村
木村相談者
備前市の戸建てって、そもそもなんでこんなに安いんですか?
山川
山川不動産の専門家
一つの要因に絞ることはできませんが、都市部から離れていること、駅からの距離がある物件が多いこと、築年数が経った物件の成約が多いことなどが重なっていると考えられます。特定の原因を断定するデータはないので、あくまで一般的な傾向としてお伝えしています。
木村
木村相談者
275万円っていうのは、自分の家にもそのまま当てはまるんですか?
山川
山川不動産の専門家
いいえ、そのまま当てはめることはできません。この数字は直近3年間に成約した物件全体の中央値で、価格帯(25%〜75%)だけでも数百万円の幅があります。ご自身の物件がどのあたりに位置するかは、実際の査定を受けるのが一番確実です。
木村
木村相談者
取引件数が少ないって何度も出てきましたが、それって信頼できないデータってことですか?
山川
山川不動産の専門家
そういうわけではありません。実際に成約した取引に基づく一次データなので、数字自体は正確です。ただ、件数が少ないぶん年によるブレが大きく出やすいので、単年の数字だけを見て判断するのは避けたほうがいい、という意味でお伝えしています。
木村
木村相談者
今後、備前市の相場が上がるか下がるかは分かりますか?
山川
山川不動産の専門家
申し訳ありませんが、将来の価格を予測することはこの記事の範囲外です。過去の成約データから今の水準をお伝えすることはできますが、今後どう動くかを断定する材料は持ち合わせていません。将来の見通しも含めて相談したい場合は、地域の不動産会社に直接聞いてみるのがおすすめです。
木村
木村相談者
備前市の中でも、地域によって相場は違うんですか?
山川
山川不動産の専門家
おそらく違いはあると思いますが、この記事のデータは備前市全体をまとめた市区町村単位の集計で、町丁目ごとの内訳までは含んでいません。町丁目単位までデータを細かくすると、1つのエリアあたりの件数がさらに少なくなり、参考値としての信頼性も下がってしまうためです。地域ごとの違いが気になる場合は、実際にその地域を担当している不動産会社に聞いてみるのが確実です。
木村
木村相談者
土地だけを売りたい場合も、この記事の数字は使えますか?
山川
山川不動産の専門家
この記事は建物付きの中古戸建て(宅地のうち住宅・共同住宅用途のもの)を対象にしています。土地だけの売却を検討している場合は、対象が変わるため、この記事の275万円という数字をそのまま当てはめないようにしてください。
木村
木村相談者
だいぶ相場感がつかめました。ありがとうございます。
山川
山川不動産の専門家
こちらこそ。相場の水準が分かったところで、次は実際の査定額を確認してみるのも一つの手です。焦らず、ご自身のペースで検討してみてください。