木村
木村相談者
山川さん、岩出市でマンションを持ってるんですけど、そろそろ売ろうかどうか迷ってて。ネットで相場を調べてみたら、サイトによって書いてある金額がバラバラで、正直どれを信じたらいいのか分からなくなっちゃって。
山川
山川不動産の専門家
それは岩出市のマンションを調べていると、よくある話です。実は岩出市は年間の取引件数がそれほど多くなく、公的データでも「参考値」として扱う区分のエリアです。まずは国交省の公的データで、実際の成約価格がどう動いてきたか一緒に見ていきましょう。
木村
木村相談者
参考値って、どういうことですか。
山川
山川不動産の専門家
国交省の不動産情報ライブラリという公的データベースに、実際に成約した中古マンションの記録があります。岩出市の場合、2021年から2024年までのデータが集まっているので、まずは年別の中央値を見てみましょう。

岩出市の中古マンション価格はどう動いてきたか

岩出市の中古マンション中央値の推移(2021年〜2024年)
岩出市の中古マンション中央値の推移(2021年〜2024年)
山川
山川不動産の専門家
これが2021年から2024年までの年別中央値です。中央値は、価格を安い順に並べたときのちょうど真ん中の金額のことです。
中古マンション中央値取引件数
2021年400万円31件
2022年430万円25件
2023年445万円26件
2024年400万円23件
木村
木村相談者
2022年に430万円まで上がって、2023年は445万円でさらに上がって、2024年は400万円に下がって…。これって下がってきてるんですか。
山川
山川不動産の専門家
正直にお伝えすると、この記事では「上昇」「下降」といったトレンドの断定をしていません。岩出市は年間の取引件数が23〜31件ともともと少なめで、単年の中央値が年によって振れやすい状況です。次のセクションで、その振れ幅を具体的な数字でお見せします。

岩出市の取引件数はなぜ少なめなのか

木村
木村相談者
そもそも、岩出市は取引件数がなんで少なめなんですか。
山川
山川不動産の専門家
岩出市は和歌山市に隣接する住宅地として発展してきたエリアで、戸建て住宅が中心の街です。マンションという住宅形態自体の供給量が、大都市部に比べて少ないため、年間の中古マンション成約件数も20〜30件台にとどまっています。これは件数が少ないこと自体が悪いという意味ではなく、単に取引の母数が小さいという事実です。
木村
木村相談者
母数が小さいと、データの扱い方も変わってくるんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。母数が小さいエリアほど、たまたまその年に高額な物件が売れたり、逆に価格帯の低い物件がまとまって売れたりすると、中央値が大きく動きます。だからこそ単年ではなく複数年をまとめて見ることが大切になります。次は、その振れ幅を具体的な数字で見てみましょう。

なぜ単年の数字だけで判断できないのか

木村
木村相談者
振れやすいというのは、実際どのくらいなんですか。
山川
山川不動産の専門家
2024年のデータで見てみましょう。中央値は400万円ですが、価格帯の下から4分の1にあたる金額(p25)は360万円、上から4分の1(p75)は530万円です。同じ2024年の岩出市の中でも、これだけの開きがあります。
木村
木村相談者
360万円と530万円だと、結構差がありますね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。2024年単年の相対信頼区間の幅は45.0%にもなります。取引が十分な区分(単年でトレンドを語れる基準)は25%以下なので、岩出市の単年データはその基準を大きく超えています。岩出市は年間の取引件数自体が20〜30件台と少ないことが、この幅の主な理由です。
木村
木村相談者
じゃあ、この400万円っていう数字自体はどのくらい信用していいんですか。
山川
山川不動産の専門家
数字自体は実際の成約データそのもので、捏造や推定ではありません。ただ「2024年は400万円だから、来年もこのくらい」と単年だけで判断するのは危ういということです。そこで2022年から2024年の3年分をプールした中央値も見てみましょう。3年分をまとめると取引件数74件、中央値430万円になります。単年よりも振れが小さく、岩出市の直近の相場水準としてはこちらの430万円のほうが実態に近いと考えられます。
木村
木村相談者
2024年単年の400万円と、3年プールの430万円は近いけど、少し差がありますね。
山川
山川不動産の専門家
はい、大きくは変わりません。ただ2022年の430万円、2023年の445万円、2024年の400万円のように単年だけを見ると年によって上下するのは変わらない事実です。この記事でも、岩出市の代表的な相場水準としては3年プールの430万円を使い、単年の上下だけで「上がった」「下がった」と言い切ることは避けています。取引件数が少ないため、直近3年をまとめた相場水準として表示する、という扱いです。
木村
木村相談者
「分からないことは分からない」とはっきり言ってもらえると、逆に信用できます。
山川
山川不動産の専門家
そこは大事にしているところです。この数字はすべて実際に成約した金額であることも補足しておきます。広告に出ている「売り出し価格」は売主の希望額なので、実際の成約より高めに出やすい傾向がありますが、この記事の数字はすべて成約ベースです。相場観がつかめたところで、次は県内や全国と比べて岩出市がどのくらいの水準なのかを見てみましょう。

全国・県内のなかで岩出市はどのくらいの水準か

和歌山県内の中古マンション中央値の比較(岩出市・和歌山市)
和歌山県内の中古マンション中央値の比較(岩出市・和歌山市)
山川
山川不動産の専門家
岩出市の水準を、県内や全国と比べてみましょう。相場は単独では意味を持ちにくく、他と比べて初めて位置づけが分かります。
比較軸岩出市の位置
和歌山県内の中古マンション中央値2位/2市区町村
全国の中古マンション中央値463位/464市区町村
木村
木村相談者
全国464市区町村中463位ってことは、かなり価格帯が低い方なんですね。
山川
山川不動産の専門家
水準としては全国的に低めのグループに入ります。ただしこれは良い悪いという話ではなく、あくまで価格帯の位置づけです。和歌山県内でマンションの記事があるのは岩出市と和歌山市の2市だけなので、比べてみましょう。
市区中古マンション中央値直近の取引件数位置づけ
和歌山市1,200万円149件(2024年)参考値
岩出市430万円74件(直近3年プール)参考値
木村
木村相談者
和歌山市の1,200万円と比べると、岩出市はだいぶ差がありますね。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。和歌山市も岩出市も、単年だけでは方向を断定できない参考値扱いです。ただ水準そのものは、和歌山市が県庁所在地で取引の中心的なエリアであるのに対し、岩出市は取引件数・価格帯ともにコンパクトなエリアという違いがあります。

この記事のデータと、ほかの不動産情報サイトとの違い

木村
木村相談者
他の不動産サイトも見てみたんですけど、書いてある金額がこの記事と結構違う気がします。なんでですか。
山川
山川不動産の専門家
大きな理由はデータの元にしている価格の種類が違うことです。多くの不動産情報サイトは、現在売り出し中の物件の「募集価格」や、坪単価から算出した独自の推計値を使っています。募集価格は売主の希望額なので、実際に売れた金額より高めに出やすい傾向があります。
木村
木村相談者
この記事の数字はどう違うんですか。
山川
山川不動産の専門家
この記事は国土交通省の不動産情報ライブラリに登録された、実際に成約した価格だけを使っています。予測値や独自の指数は使っていません。そのぶん物件ごとの個別性(階数・向き・管理状態など)は反映されていませんが、「実際にいくらで取引が成立したか」という一次データとして信頼性があります。
木村
木村相談者
予測とか指数じゃなくて、実際に売れた金額そのものってことですね。
山川
山川不動産の専門家
そのとおりです。将来の価格を予測するようなシナリオ分析は、この記事では行っていません。今分かっている事実だけを、正確にお伝えするのがこの記事の役割です。ここまでの内容を踏まえて、岩出市のマンションを売ろうか考えるときの材料を整理しましょう。
木村
木村相談者
水準の話とトレンドの話は、別々に考えたほうがいいんですね。
山川
山川不動産の専門家
そのとおりです。数字の意味を正確に分けて見るのが、判断を誤らないコツです。ここまでの事実を踏まえて、岩出市でマンションを売ろうか考えるときの材料を整理してみましょう。

岩出市のマンションは「売り時」なのか、どう考えるか

木村
木村相談者
水準は低め、方向は分からない…。これって、待ったほうがいいのか、動いたほうがいいのか、正直よく分からなくなってきました。
山川
山川不動産の専門家
岩出市のマンションで、考える材料を並べるとこうなります。
岩出市のマンション・売り時を考える3つの材料
  1. 1単年トレンドは断定できない — 2022年430万円、2023年445万円、2024年400万円と年によって上下しており、上昇・下降のどちらとも言い切れない。3年プール(2022〜2024年)の中央値は430万円で、単年よりは安定している。
  2. 2取引件数が少なく、物件差の影響を受けやすい — 2024年の価格帯はp25=360万円〜p75=530万円と幅がある。岩出市では相場よりも自分の物件そのものの査定額が決め手になりやすい。
  3. 3将来人口のデータは現時点で未収集 — このサイトでは根拠のない数字を出すより扱わない方針のため、岩出市の将来人口には触れていません。データが揃い次第この記事を更新します。
木村
木村相談者
「上がった年もあるから待て」でも「下がった年もあるから急げ」でもなく、そもそも方向を決められるデータがないってことなんですね。
山川
山川不動産の専門家
正確に言うとそうなります。岩出市全体の相場は水準としては低めで方向は不明、あなたの部屋がいくらかは別の話、この2つを分けて考えるのが誠実な向き合い方です。実際に動くかどうかは、価格以外のご自身の事情で決めるのが一番です。
木村
木村相談者
変に煽られなくて、逆に安心しました。
山川
山川不動産の専門家
正確な現在地を知ったうえで、ご自身のペースで判断していただくのが一番です。そのためには、中央値の話から一歩進んで、自分の部屋の査定額を把握しておくのがおすすめです。

相場が分かったら、次にやること

木村
木村相談者
相場の実態が分かったので、実際にうちのマンションがいくらくらいになるのか知りたくなってきました。どうすればいいですか。
山川
山川不動産の専門家
相場観がつかめた今が、次のステップに進むいいタイミングです。流れはシンプルです。
  1. 1複数の不動産一括査定サービスに、物件情報(所在地・専有面積・築年数など)を入力する
  2. 2各社から提示される査定額を比べて、相場観(3年プールの中央値430万円前後)と照らし合わせる
  3. 3気になる会社があれば、訪問査定でより正確な金額を確認する
木村
木村相談者
査定って、頼んだら必ず売らないといけないんですか。
山川
山川不動産の専門家
いいえ、査定を受けても売る義務はありません。今の価値を知るだけでも十分に意味があります。まずは気軽に相場と実額のギャップを確かめてみてください。

この記事のデータについて

項目内容
対象エリア和歌山県岩出市
対象種別中古マンション
データ期間2021年〜2024年(成約価格ベース)
出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(XIT001 不動産取引価格情報)
集計方法年別中央値・四分位(p25/p75)、2022〜2024年の3年プール
データの十分性参考値として掲載(取引件数が少ないため、単年の方向は断定していません)
2024年取引件数23件(3年プールでは74件)
木村
木村相談者
それなら安心して試せますね。今日は「分からないことは分からない」まではっきりしたので、逆にすっきりしました。
山川
山川不動産の専門家
岩出市の相場は水準としては全国的に低めのグループで、単年の方向は断定できないという状況です。売り時が気になったら、まずは実際の査定額を確認してみてください。判断はそのあとでゆっくりで大丈夫です。

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか、よくある疑問をまとめておきたいです。
山川
山川不動産の専門家
どうぞ。岩出市のマンション売却でよく聞かれる点にお答えします。
木村
木村相談者
この価格データはどこの情報なんですか。
山川
山川不動産の専門家
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の実際の成約価格です。広告の売り出し価格や独自の推定値ではなく、成約ベースなので実勢に近い数字です。
木村
木村相談者
岩出市のマンション相場はいくらくらいですか。
山川
山川不動産の専門家
2022年から2024年の3年分をプールした中央値は430万円です。2024年単年では400万円ですが、価格帯は360万円〜530万円まで幅があります。
木村
木村相談者
価格は上がってるんですか、下がってるんですか。
山川
山川不動産の専門家
岩出市は単年の相対信頼区間幅が45.0%と大きく、この記事では上昇・下降どちらの方向も断定していません。2023年に445万円まで上がった年がある一方、2024年は400万円と、年によって上下しています。
木村
木村相談者
将来の人口が増えるかどうかも知りたいんですが。
山川
山川不動産の専門家
現時点で岩出市の将来推計人口はこの記事のデータベースにまだ収集できていません。根拠のない数字を出すよりは、扱わないほうが正確だと考えています。分かり次第、この記事を更新して反映します。
木村
木村相談者
査定は無料ですか。
山川
山川不動産の専門家
一括査定サービスの見積もりは基本的に無料で、売る義務もありません。まずは相場と実額の確認から始めるのがおすすめです。
木村
木村相談者
岩出市は和歌山市と比べて何が違うんですか。
山川
山川不動産の専門家
中央値だけ見ると、和歌山市が1,200万円、岩出市が430万円です。違うのは取引の規模と価格帯です。和歌山市は県庁所在地で取引件数も149件(2024年)とまとまっていますが、岩出市は74件(3年プール)と少なく、どちらも単年では方向を断定できない参考値扱いです。