木村
木村相談者
日高市に戸建てを持っているんですが、そろそろ売却も考えてます。中古戸建てって、今どれくらいの値段が付くものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
国交省の不動産取引データ(不動産情報ライブラリ)で日高市の中古一戸建ての実際の成約価格を見てみましょう。まずは年ごとの中央値の推移からです。ただ先に言っておくと、日高市は物件ごとの価格のばらつきが大きい市なので、そのクセも含めて説明しますね。
木村
木村相談者
ばらつきが大きいって、どういうことですか?
山川
山川不動産の専門家
同じ「日高市の戸建て」でも、駅からの距離や土地の広さ、建物の状態で価格差がかなり出るということです。2024年の成約データでは、価格の低い方から4分の1のラインが約758万円、高い方から4分の1のラインが約2,200万円で、中央値(1,400万円)を挟んで約3倍近い開きがあります。これだけ幅があると、1年ごとの数字の上下だけでは「上がっている」「下がっている」と言い切れません。
木村
木村相談者
駅からの距離とか土地の広さって、具体的にどれくらい効いてくるものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
一般的な話にはなりますが、戸建ての場合はマンション以上に土地そのものの価値が価格に占める割合が大きいんです。駅から歩ける距離かどうか、土地の形が整形地か旗竿地か、接道の幅、建物の構造や築年数、再建築ができる土地かどうか…こうした条件が一つ変わるだけで、同じ市内でも数百万円単位の差になります。日高市のように駅に近い市街地と郊外・山間部が混在するエリアでは、この条件の幅がそのまま価格のばらつきに直結しやすいんです。
木村
木村相談者
なるほど。マンションと違って「同じ市内だから同じくらいの価格」とは言えないんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。マンションは同じ棟・同じ間取りならある程度価格が揃いますが、戸建ては土地一つひとつが個別条件を持つので、市区町村単位の中央値はあくまで「その市全体のざっくりした目安」と捉えるのが安全です。この前提を踏まえたうえで、年ごとの推移を見ていきましょう。

日高市の中古一戸建て、価格の推移を見てみましょう

山川
山川不動産の専門家
まずは2017年から2024年までの年別データです。件数もあわせて見てください。
日高市 中古一戸建て 年別中央値の推移
日高市 中古一戸建て 年別中央値の推移
中央値価格帯(25%〜75%)取引件数
2017年1,300万円750万〜2,000万円53件
2018年1,500万円780万〜2,000万円53件
2019年1,500万円790万〜2,100万円51件
2020年1,100万円650万〜1,900万円73件
2021年1,300万円640万〜2,400万円61件
2022年1,200万円785万〜2,675万円50件
2023年1,550万円975万〜2,700万円44件
2024年1,400万円758万〜2,200万円74件
木村
木村相談者
2020年は1,100万円まで下がって、2023年は1,550万円まで上がって…結構バラバラですね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。2017年の1,300万円と2024年の1,400万円を単純に比べると約7.7%のプラスにはなりますが、間の年を見ると上下に振れているのが分かりますよね。この振れ幅自体が「物件ごとの価格差が大きい」ことの表れなので、日高市については「はっきり上昇トレンド」「はっきり下降トレンド」とは言えないというのが正直なところです。方向を断定するより、直近の相場水準として捉えるのが実態に合っています。
木村
木村相談者
なるほど。じゃあ直近だとどれくらいと考えればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
直近2022〜2024年の3年間をまとめると、取引168件・中央値1,400万円です。単年だと件数が50〜74件と少なめでブレやすいので、3年分をまとめた方が実態に近い相場観になります。今の日高市はこのあたりが目安、というのが答えになります。

取引件数からわかること

山川
山川不動産の専門家
価格だけでなく、そもそも取引がどれくらいあるかも見ておきましょう。
期間取引件数備考
2024年(1年)74件直近の年間件数
2022〜2024年(3年計)168件年平均で約56件
木村
木村相談者
年50〜70件くらいはコンスタントに取引されてるんですね。全然売れない市というわけじゃなさそうです。
山川
山川不動産の専門家
件数自体は決して少なくありません。日高市がデータ的に「参考値」扱いになっているのは取引が少ないからではなく、あくまで物件ごとの価格差が大きくて単年のブレが出やすいからです。ここは誤解されやすいポイントなので覚えておいてください。
木村
木村相談者
年によって50件だったり74件だったりしますけど、この上下ってどう見ればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
日高市くらいの規模の市区町村だと、年間の戸建て成約件数が数十件から100件弱という水準はよくあることです。母数が数十件規模だと、たまたまその年に大きめの土地の物件が多く成約した、逆に小ぶりな物件が続いた、といった偶然の偏りが中央値に出やすくなります。件数が数千件あるような大都市の集計ならこの偏りはならされますが、日高市のような規模ではそうはいきません。だからこそ、単年の数字の上下だけで「市場が良くなった・悪くなった」と判断せず、直近数年をまとめた水準で見る必要があるんです。
木村
木村相談者
じゃあ件数が増えた年は市場が活発になったってことでもないんですか?
山川
山川不動産の専門家
件数の増減と価格の方向性を直接結びつけるのは早計です。表を見ると、2020年は73件と件数は多めでしたが中央値は1,100万円まで下がっていますし、2023年は44件と少なめでも中央値は1,550万円まで上がっています。件数と価格はそれぞれ別の動きをすることがあるので、両方を並べて見たうえで「今の相場水準」と「取引の活発さ」を別々に捉えるのが実態に近い読み方です。

近隣市区町村と比べてみると

木村
木村相談者
日高市の1,400万円って、周りの市と比べて高いんですか、安いんですか?
山川
山川不動産の専門家
近隣の市と比べてみましょう。
中古一戸建て 直近の中央値比較
中古一戸建て 直近の中央値比較
市区町村中古一戸建て中央値8年間の変化
川越市3,100万円+24.0%
狭山市2,600万円
入間市2,500万円+13.6%
飯能市2,250万円
日高市1,400万円
山川
山川不動産の専門家
表の「—」は、単年の振れ幅が大きく8年間の変化率を方向として断定できないため掲載していない、という意味です(狭山市・飯能市・日高市が該当します)。
木村
木村相談者
だいぶ差がありますね…日高市が一番安いんですか?
山川
山川不動産の専門家
近隣で比べるとそうですね。埼玉県内の中古戸建て(54市区町村中)で県内51位、全国(691市区町村中)では全国520位という順位です。川越市や狭山市など隣接する市の方が中央値は高めに出ています。ただこれは「日高市が悪い」という話ではなく、エリアごとに土地の相場や駅からの距離感が違うことの反映です。売却を考えるときの比較材料の一つとして見てください。
木村
木村相談者
川越市・狭山市・入間市・飯能市って、それぞれどう違うんですか?
山川
山川不動産の専門家
実は4市ともデータの性質が違います。川越市と入間市は、単年でも上昇・下降のトレンドをある程度言い切れる市です。実際に川越市は8年間で+24.0%、入間市は+13.6%と、はっきりした上昇が確認できています。一方で狭山市と飯能市は日高市と同じく、方向性を断定しない「参考値」の扱いです。つまり同じ近隣エリアでも、中央値の高さだけでなく、データの読み方自体が市によって違うということです。
木村
木村相談者
へえ、川越市とか入間市は「上がってる」ってはっきり言えるんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうです。川越市は駅前の商業集積や東京への通勤利便性が高く、取引件数がまとまっているぶんデータが安定しやすいエリアです。入間市も同様に取引が比較的まとまっています。日高市・狭山市・飯能市は郊外や山間部を含むエリアで、物件条件の幅が広いぶん単年のデータが安定しにくい、という違いがあります。「中央値が高い/低い」だけでなく「トレンドを言い切れるかどうか」も市によって性質が違うということは覚えておいてください。

「売り時」をどう考えるか

木村
木村相談者
結局、今売った方がいいのか、待った方がいいのか…どっちなんですか?
山川
山川不動産の専門家
そこは僕からは断定できません。日高市の価格は方向性がはっきり出ていないデータなので、「上がっているから今のうち」とも「下がっているから待つべき」とも言えないんです。売り時を決めるのは、住み替えのタイミングや資金計画といった木村さんご自身の事情であって、データはあくまで判断材料の一つです。相場を知ったうえで、実際にいくらで売れそうかは次のステップで確認するのがおすすめです。

相場を調べたら次にやること

山川
山川不動産の専門家
データで相場感がつかめたら、次は実際に自分の家がいくらになりそうか確認する流れになります。
  1. 1相場を把握する — ここまで見てきた中央値・近隣比較を頭に入れておく
  2. 2複数社に査定を依頼する — 1社だけだと価格の妥当性が判断しにくいので、複数社の査定額を比べる
  3. 3査定額と自分の事情を照らし合わせる — 提示された金額と、住み替え時期や資金計画を突き合わせて判断する
木村
木村相談者
複数社に頼むのって面倒じゃないですか?
山川
山川不動産の専門家
一括査定サービスを使えば、一度の入力で複数の不動産会社に査定を依頼できます。日高市のような戸建て中心のエリアだと、地域密着の会社と大手とで査定額の見方が違うこともあるので、比べてみる価値はありますよ。

基本情報まとめ

項目内容
対象エリア埼玉県日高市
対象物件種別中古一戸建て
データ対象期間2017年〜2024年
出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(XIT001 不動産取引価格情報)
直近3年の中央値1,400万円(2022〜2024年、168件)
県内順位51位 / 54市区町村中(中古一戸建て)
全国順位520位 / 691市区町村中(中古一戸建て)

よくある質問

木村
木村相談者
最後にいくつか気になることを聞いてもいいですか?
山川
山川不動産の専門家
もちろんです。順番に答えていきますね。
木村
木村相談者
日高市の戸建て価格って、今後も同じくらいの水準が続くんですか?
山川
山川不動産の専門家
そこは公的データからは断定できません。過去8年で見ても年によって1,100万円〜1,550万円と幅があり、はっきりした上昇・下降トレンドが出ていないためです。今後の動きを予測する材料としてではなく、直近の相場水準として参考にしてください。
木村
木村相談者
査定は必ず受けないとダメなんですか?
山川
山川不動産の専門家
いいえ、査定を受けるかどうかは完全に任意です。相場を知っておくだけで満足であれば、それで十分役に立ちます。実際に売却を検討する段階になったら、判断材料として査定額を確認するとよいでしょう。
木村
木村相談者
築年数によって価格は結構変わりますか?
山川
山川不動産の専門家
傾向としては築年数が浅いほど高くなりやすいのは一般的な話ですが、日高市については築年数帯ごとに信頼できる分けができるほどの件数がまだ揃っていません。無理に「築◯年ならいくら」と出すと不正確になるので、今回は市全体の中央値でお伝えしています。
木村
木村相談者
近隣の市と比べて日高市は安く見えますが、売るなら不利ということですか?
山川
山川不動産の専門家
安い=不利とは限りません。中央値が低めなのは日高市というエリアの土地相場・駅距離などの特性の反映であって、そのエリア内での相対的な位置づけは別の話です。実際にいくらで売れるかは、周辺相場だけでなく物件個別の条件で決まるので、査定で確認するのが一番確実です。
木村
木村相談者
なぜ日高市の戸建てはこんなに物件ごとの価格差が大きいんですか?
山川
山川不動産の専門家
日高市は駅に近い市街地から郊外・山間部まで含む、土地の条件の幅が広いエリアだからです。駅から近い平地の物件もあれば、高低差のある土地や接道条件が異なる物件もあり、こうした条件の違いがそのまま価格差になって表れています。市区町村単位の集計では、この幅を均してしまう分、中央値だけを見ると実態と少しずれることがあります。
木村
木村相談者
一括査定で出てきた金額と、この記事のデータの数字が違ったらどう考えればいいですか?
山川
山川不動産の専門家
違っていて当然、と考えてください。ここでの数値は市全体の成約価格の集計であり、査定額はあなたの物件個別の条件を踏まえたものです。集計データは大枠の相場観をつかむために、査定額は個別の判断材料として、それぞれ役割が違うものとして使い分けるのがおすすめです。
山川
山川不動産の専門家
日高市の中古一戸建ては、直近3年で中央値1,400万円、年によって振れ幅がある相場というのが今のデータです。近隣市より低めですがそれ自体が良い悪いではなく、エリアの特性です。売り時かどうかは木村さんの事情次第なので、まずは相場を知ったうえで、気になるようであれば査定額を確認してみてください。
木村
木村相談者
よく分かりました。まずは複数社の査定額を見てから考えてみます。