木村相談者
あの、岩国市で中古の戸建てに住んでるんですけど、そろそろ売却も考えていて、今の相場ってどのくらいなのか知りたくて来ました。
山川不動産の専門家
はい、岩国市の戸建てですね。まず結論からお伝えすると、国交省の不動産情報ライブラリ(reinfolib、統計番号XIT001)に登録されている2017年から2024年の実際の取引データでは、岩国市の中古戸建ての直近3年間の価格の中央値は1,100万円です。これは2022年から2024年の263件の取引をもとにした数字です。
木村相談者
1,100万円ですか。高いのか安いのか、正直まったく感覚がないです。
山川不動産の専門家
そこは後ほど山口県内の他の市と比べてお見せしますね。まずはこのセクションで、岩国市の戸建て価格がこの8年でどう動いてきたかを、実際の取引データで確認していきましょう。
この記事でいう「中古戸建て」とデータの出どころ
木村相談者
そもそもなんですけど、この記事の「中古戸建て」ってどこまでの物件が入ってるんですか。土地だけの取引とかも混ざってたりします。
山川不動産の専門家
いい質問ですね。この記事の対象は、土地と建物がセットで取引された物件のうち、用途が住宅や共同住宅になっているものだけです。農地や林地として取引されたもの、店舗や事務所としての取引、土地だけの取引は含まれていません。実際に人が住むための戸建てだけを集計しています。
木村相談者
なるほど、それならイメージしやすいです。データの出どころも気になります。不動産会社のサイトを見ると、会社ごとに数字が違うことがあって、どれが正しいのか分からなくなるんです。
山川不動産の専門家
それはよくあります。多くのサイトは「売り出し中の物件の価格」、つまりまだ売れていない希望価格を集計しています。この記事の数字はそれとは違って、国交省 不動産情報ライブラリ(XIT001)に登録されている、実際に成立した不動産取引の届出データそのものを集計したものです。売り出し価格ではなく、実際に買い手が付いて取引が成立した価格の記録がベースになっています。
木村相談者
実際に売れた金額なんですね。それなら信用できそうです。
山川不動産の専門家
はい。ただし実際の取引データだからこそ、物件ごとの差がそのまま数字に出ます。次のセクションで、その価格推移を具体的に見ていきましょう。
8年間の価格推移と実際の価格帯

木村相談者
このグラフ、線のまわりに色が付いてますね。これは何を表してるんですか。
山川不動産の専門家
線は各年の中央値、色の帯は実際に取引された物件の価格帯(下から25%地点から75%地点まで)です。表にすると次のようになります。
| 年 | 中央値 | 価格帯(25%〜75%) | 取引件数 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 990万円 | 500万円〜2,300万円 | 90件 |
| 2018年 | 1,000万円 | 342.5万円〜1,900万円 | 68件 |
| 2019年 | 1,200万円 | 700万円〜2,300万円 | 73件 |
| 2020年 | 1,450万円 | 505万円〜2,400万円 | 98件 |
| 2021年 | 1,100万円 | 380万円〜2,200万円 | 89件 |
| 2022年 | 1,350万円 | 457.5万円〜2,600万円 | 86件 |
| 2023年 | 875万円 | 350万円〜2,200万円 | 92件 |
| 2024年 | 1,200万円 | 400万円〜2,600万円 | 85件 |
木村相談者
2023年だけ875万円まで下がってますけど、これは何かあったんですか。
山川不動産の専門家
特定の出来事があったというより、この年にたまたま価格の低い物件の取引が多かった、という可能性が高いです。実際、翌2024年には1,200万円まで戻っています。2017年の990万円から2024年の1,200万円まで、単純な変化率でいうと21.2%の上昇にはなりますが、この間ずっと右肩上がりだったわけではなく、2020年に1,450万円まで上がったかと思えば、2023年には875万円まで下がる、というように年ごとに大きく上下しています。
木村相談者
点と点だけ比べると、上がってるように見えちゃいますね。この価格帯も、400万円台から2,600万円台まで6倍以上の開きがあって、幅がすごく広いです。
山川不動産の専門家
そこが岩国市の戸建て相場を見るうえで一番大事なポイントなので、次のセクションでじっくりお話ししますね。
単年の増減だけで「上がった」「下がった」と言えない理由
山川不動産の専門家
先ほどの400万円〜2,600万円という価格帯の広さ、これは岩国市の戸建て取引に、土地の広さや築年数、建物の状態がかなり違う物件が混ざっていることを意味しています。同じ「中古戸建て」でも、郊外の広い土地に古い家が建っている物件と、市街地に近い比較的新しい物件とでは、価格の水準がまったく違います。
木村相談者
確かに、マンションみたいに間取りや築年数がある程度そろってるわけじゃないですもんね。
山川不動産の専門家
おっしゃる通りです。この物件ごとの価格の幅が大きいという性質のせいで、ある年の中央値がたまたま安めの物件が多く取引されただけで押し下げられたり、逆に押し上げられたりします。実際、岩国市の2024年の単年データだけで見ると、統計的なばらつきの目安になる指標(相対的な信頼区間の幅)が約68.3%にもなります。これは「今年は去年より上がった/下がった」という単年比較の結論が、翌年には逆転してもおかしくないくらいの振れ幅です。
山川不動産の専門家
そこで、この記事では直近3年、2022年から2024年までの263件をまとめたデータでお伝えします。この3年間をまとめた中央値は1,100万円です。単年より母数が増える分、たまたま高額な物件や安い物件に結果が引っ張られにくくなります。
木村相談者
単年より3年分まとめたほうが、なんとなく落ち着いた数字になりそうです。
山川不動産の専門家
はい。ただ、この3年間の年次中央値を見ても1,350万円・875万円・1,200万円とかなり振れているので、1,100万円という数字も「岩国市の戸建てはだいたいこのあたりのレンジで取引されている」という目安として捉えてください。次は、この価格を支えている取引の件数についても見ておきましょう。
取引件数の推移 — 少なくはないが、物件差が大きい市場
木村相談者
件数はさっきの表にも出てましたけど、これって多いんですか、少ないんですか。
山川不動産の専門家
年によって68件から98件の間で推移していて、直近の2024年は85件です。これは月あたりにすると7件前後のペースなので、取引が枯渇しているわけではありません。ただ、件数がある程度あっても、岩国市の場合は物件の個体差(土地の広さ・築年数・立地)が大きいために、単年のデータだけでは方向性を断定しにくい、という状態です。
木村相談者
件数が少ないから信頼できない、ってわけじゃないんですね。
山川不動産の専門家
そうです。「取引が少ないから参考値」なのではなく、「取引はある程度あるが、物件ごとの価格差が大きいから単年の増減を断定しない」というのが岩国市の実際の状態です。この違いは結構重要で、件数不足が理由の市とは対応が変わってきます。件数の話が分かったところで、次は岩国市の数字が山口県内や全国でどのくらいの水準にあるのかを見てみましょう。
山口県内・全国でみる岩国市の立ち位置

木村相談者
さっき聞きそびれたんですけど、1,100万円って結局高いんですか安いんですか。
山川不動産の専門家
山口県内でデータが十分にそろっている8市区町村で比べると、岩国市は山口県内では5位です。表にしてみますね。
| 市区町村 | 中古戸建て価格の中央値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 下松市 | 2,000万円 | 1位 |
| 山口市 | 1,500万円 | 2位 |
| 防府市 | 1,300万円 | 3位 |
| 周南市 | 1,300万円 | 3位 |
| 岩国市(このページ) | 1,100万円 | 5位 |
| 下関市 | 1,100万円 | 5位 |
| 光市 | 990万円 | 7位 |
| 宇部市 | 890万円 | 8位 |
木村相談者
下松市が一番高いんですね。うちは下関市と同じくらいの水準ってことですか。
山川不動産の専門家
そうですね。岩国市と下関市はどちらも1,100万円で、県内5位タイです。下松市の2,000万円と比べると岩国市はだいぶ控えめな水準ですが、光市や宇部市よりは高い位置にいます。全国で見ると、データが十分にそろっている691市区町村のうち全国では581位という位置になります。中央値ベースで見ると、全国的には中位よりだいぶ下寄りの水準、県内では中位グループ、という位置づけです。
木村相談者
全国的に見るとそんなに高い方ではないんですね。
山川不動産の専門家
はい。ただ、これは「岩国市の戸建てが売れない」ということではなく、あくまで価格水準の話です。首都圏や政令市に比べると地方都市の戸建て価格は全体的に低めに出やすい傾向があります。ここまでの数字を踏まえて、次は「じゃあ今売るべきなのか」という一番気になるところを一緒に整理しましょう。
「売り時」をどう考えるか
木村相談者
それで結局、今売ったほうがいいんでしょうか。
山川不動産の専門家
正直に言うと、私からは「今が売り時です」とは言えません。ここまでお話ししてきた通り、岩国市の戸建て価格は2017年から2024年にかけて年ごとに大きく上下していて、明確な上昇トレンドとも下降トレンドとも言い切れない状態です。しかも物件ごとの価格差が大きいので、「岩国市全体の相場」よりも「あなたの物件の個別条件」のほうが、実際の売却価格には大きく影響します。
山川不動産の専門家
そのうえで、実際に「売る/売らない」を決めるのは、市場全体のトレンドよりも、住み替えの予定があるか、相続した物件をどうするか、といったご自身の事情のほうが大きいことがほとんどです。相場が分かったことと、売る判断をすることは、別の話だと思っておいてください。
木村相談者
数字だけで背中を押されるわけじゃないんですね。じゃあ、実際に自分の家がいくらになるか知りたい場合はどうしたらいいんでしょう。
山川不動産の専門家
そこはこの記事のデータだけでは分からない部分なので、次は実際の査定の流れをお話ししますね。
相場を調べたら次にやること
山川不動産の専門家
ここまでの数字はあくまで岩国市全体の傾向です。実際にご自宅がいくらで売れそうかは、土地の形状や道路付け、建物の状態などを見てもらわないと分かりません。次のステップで具体的な査定額を確認できます。
- 1相場を頭に入れる — この記事の1,100万円前後という水準と、物件ごとの差が大きいという性質を頭に入れておきます。
- 2複数社の査定を依頼する — 1社だけだと価格に偏りが出ることがあるため、複数の不動産会社から査定を受けます。
- 3査定額と相場を照らし合わせる — 提示された金額が、この記事の相場水準や県内順位と比べて妥当かどうかを確認します。
- 4売るかどうかをあらためて考える — 査定額が出た後に、実際に売却を進めるかどうかをご自身の事情で判断します。
木村相談者
義務じゃないなら気軽に頼めそうです。相場も分かったし、基本情報も一応まとめて確認しておきたいです。
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象市区町村 | 岩国市(山口県) |
| 対象種別 | 中古戸建て(宅地(土地と建物)、住宅・共同住宅) |
| 対象データ期間 | 2017年〜2024年 |
| 直近3年の相場水準 | 中央値 1,100万円(2022〜2024年、263件) |
| 2024年の取引件数 | 85件 |
| データ出典 | 国交省 不動産情報ライブラリ(reinfolib、XIT001 不動産取引価格情報) |
山川不動産の専門家
この表の数字は、実際の取引データがもとになっています。最新の取引データが反映されると、この記事のグラフや表も同じタイミングで更新されます。
木村相談者
最後にいくつか気になったことを聞いてもいいですか。
よくある質問
木村相談者
岩国市の戸建て価格は、これからも1,100万円前後で推移するんでしょうか。
山川不動産の専門家
それは正直、私には分かりません。過去8年のデータでは年ごとに大きく上下していて、はっきりしたトレンドは見えていません。この記事の数字はあくまで過去の実績で、将来の価格を保証するものではありません。
木村相談者
この記事の相場が「参考値」っぽい書き方になってるのはなぜですか。
山川不動産の専門家
岩国市の戸建ては物件ごとの土地の広さや築年数の差が大きく、単年のデータだけだと数字の振れ幅が大きくなるためです。取引件数自体が少ないわけではなく、物件の個体差が理由です。そのため、この記事では単年の前年比を断定的には示さず、直近3年をまとめた相場水準を中心にお伝えしています。
木村相談者
岩国市の中でもエリアによって価格は違いますか。
山川不動産の専門家
おそらく違うと思いますが、このデータは岩国市全体を集計したもので、町丁目ごとの内訳までは分かりません。エリアごとの詳しい違いが知りたい場合は、実際に不動産会社に相談するのが確実です。
木村相談者
査定を頼むと、必ずどこかの会社と契約しないといけないんですか。
山川不動産の専門家
いいえ、そんなことはありません。査定額を確認したうえで、売らないという選択も、時期を見送るという選択も自由です。
木村相談者
最後にもう一つ。このページの数字って、これから先も同じ内容のままなんですか。
山川不動産の専門家
いいえ、新しい年の取引データが国交省から公開され次第、このページのグラフや表の数字も同じURLのまま更新される仕組みになっています。年が変わるたびに新しいページが作られるわけではないので、ブックマークしておけばいつも最新の状態を確認できます。
査定を依頼するなら
山川不動産の専門家
相場観がつかめたところで、実際に査定額を確認したい場合は、複数の一括査定サービスを併用するのがおすすめです。1社だけだと査定額に差が出ることがあるためです。
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木村相談者
ありがとうございます。まずは相場が分かったので、時間があるときに査定も試してみようと思います。
山川不動産の専門家
はい、急ぐ必要はありませんので、ご自身のタイミングで検討してみてください。今日お話しした1,100万円という数字も、あくまで岩国市全体の中央値です。実際にご自宅を査定してもらったときの金額とは差が出ることも十分にあり得ますので、この記事の数字は「大まかな相場感をつかむための材料」として使っていただくのがいいと思います。
木村相談者
分かりました。相場の見方が分かっただけでも、だいぶ気持ちが楽になりました。ありがとうございました。