木村
木村相談者
うちの実家、宮崎市内なんですけど、もうだいぶ古くなってて。そろそろ売ろうかどうしようか、家族でずっと悩んでるんです。
山川
山川不動産の専門家
なるほど、宮崎市の中古戸建てですね。売るかどうかを決める前に、まずは今の相場がどうなっているか、数字で確認するところから始めましょうか。
木村
木村相談者
お願いします。ネットで調べると売り時だと言い切ってるサイトもあれば、何も書いてないサイトもあって、正直どれを信じたらいいか分からなくて。
山川
山川不動産の専門家
そこは慎重に見た方がいいところです。半年間だけの少ない件数の変化で「売り時です」と言い切っているサイトも実際にあります。今日は宮崎市で実際に成約した中古戸建ての取引データを、2017年から2024年まで8年分、国土交通省の不動産情報ライブラリ(reinfolib)のデータを使って一緒に見ていきましょう。

宮崎市の中古戸建て、まず相場感をつかむ

木村
木村相談者
そもそも宮崎市の中古戸建てって、だいたいいくらくらいで売れてるものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
直近の2022年から2024年の3年間をまとめると、成約価格の中央値は1,800万円です。この3年間だけで871件の取引データが集まっているので、宮崎市全体の相場感としてはかなり信頼できる数字だと考えていいと思います。
木村
木村相談者
871件も。思ったより取引されてるんですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。ただ大事なのはここからです。宮崎市の中古戸建ては、同じ市内でも価格の幅がかなり広いんです。2017年から2024年までの各年のデータを見ると、価格が低い方から25%の水準(p25)はだいたい900万円〜1,100万円、高い方から25%の水準(p75)は2,500万円〜2,900万円の間で推移しています。同じ「宮崎市の中古戸建て」でも、立地や築年数、土地の広さでこれだけ差が出ます。
木村
木村相談者
3倍近く違うってことですよね。それって「中央値」だけ見ても意味ないんじゃ…?
山川
山川不動産の専門家
鋭いですね。だからこそ、中央値だけでなく「価格の幅がどれくらいあるか」まで含めて見る必要があるんです。ちなみに中央値というのは、全部の成約価格を安い順に並べたときにちょうど真ん中に来る価格のことです。極端に高い物件や安い物件が1〜2件混ざっても引っ張られにくいので、相場を見るときは平均値よりも中央値の方が実態に近いことが多いんです。
木村
木村相談者
そうなんですね、平均値と中央値って違うものなんですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。例えば1件だけ5,000万円の豪邸が成約すると、平均値はそれだけでぐっと上がってしまいますが、中央値はほとんど動きません。この記事では基本的に中央値を使ってお伝えしていきます。次は年ごとの推移を細かく見ていきましょう。

過去8年の価格推移をみる

山川
山川不動産の専門家
2017年から2024年まで、宮崎市の中古戸建ての年ごとの中央値と、価格の幅(p25〜p75)をグラフにしてみました。
宮崎市 中古戸建て 価格推移(年次中央値) 2017年〜2024年の折れ線グラフ、価格帯の幅も表示
宮崎市 中古戸建て 価格推移(年次中央値) 2017年〜2024年の折れ線グラフ、価格帯の幅も表示
木村
木村相談者
あ、これ分かりやすいです。でも中央値の線、ほとんど1,800万円のあたりで横ばいですね。2021年だけちょっと上がってますけど。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。年ごとの中央値を並べると、2017年1,800万円、2018年1,800万円、2019年1,800万円、2020年1,800万円、2021年2,000万円、2022年1,800万円、2023年1,800万円、2024年1,750万円という推移で、大きく上がったり下がったりはしていません。
木村
木村相談者
じゃあ「値上がりしてる」とか「値下がりしてる」とか、はっきり言えるものではないんですね。
山川
山川不動産の専門家
その通りです。宮崎市の中古戸建ては、年によって成約する物件の顔ぶれ(立地や築年数、土地面積)が変わるぶん、価格の幅(p25〜p75)が年間で1,500万円前後と大きく、単年の中央値の上下だけで「上昇傾向」「下降傾向」と判断するのは統計的に無理があります。グラフの帯の部分、これが価格の幅を示していますが、ずっと帯が広いままなのが分かると思います。
木村
木村相談者
半年だけのデータで売り時だと言い切ってあるサイト、さっき見たんですけど、あれって大丈夫なんですかね。
山川
山川不動産の専門家
件数が少ない期間だけを切り取ると、たまたま高値の物件が2〜3件成約しただけで「上昇している」ように見えてしまうことがあります。宮崎市の場合、年間で250件以上の取引があるので、判断するなら最低でも1年、できれば直近数年分のデータで見る方が実態に近いです。取引件数についても、次に詳しく見てみましょう。

取引件数の推移から市場の厚みを見る

山川
山川不動産の専門家
価格だけでなく「どれくらい活発に取引されているか」も、市場を判断する材料になります。宮崎市の中古戸建ての年間取引件数の推移がこちらです。
宮崎市 中古戸建て 年間取引件数の推移 2017年〜2024年の棒グラフ
宮崎市 中古戸建て 年間取引件数の推移 2017年〜2024年の棒グラフ
木村
木村相談者
2017年が255件で、2021年が318件で一番多いんですね。そこから少しずつ減って2024年が288件か。
山川
山川不動産の専門家
はい。2020年から2021年にかけて305件、318件と件数が増えていて、そこから293件、290件、288件と少しずつ落ち着いてきています。ただ、288件という2024年の水準も、2017年の255件と比べれば多いくらいで、市場が急に冷え込んでいるという状況ではありません。
中央値価格帯(p25〜p75)取引件数
2017年1,800万円1,000万円〜2,500万円255件
2018年1,800万円1,100万円〜2,500万円261件
2019年1,800万円1,100万円〜2,500万円273件
2020年1,800万円980万円〜2,600万円305件
2021年2,000万円1,100万円〜2,700万円318件
2022年1,800万円1,100万円〜2,700万円293件
2023年1,800万円900万円〜2,500万円290件
2024年1,750万円1,000万円〜2,900万円288件
木村
木村相談者
こうやって表で見ると、件数もそれなりに安定してますね。売ろうと思えば買い手はちゃんといそうな感じがします。
山川
山川不動産の専門家
件数の水準としては安定しているので、「売りに出したら全く反応がない」という市場ではなさそうです。ただ、いくらで売れるかは物件ごとの個別要素の影響が大きい、というのがここまでのポイントです。
木村
木村相談者
築年数別とか、広さ別の相場みたいなのは分からないんですか? 他のサイトで見た気がするんですけど。
山川
山川不動産の専門家
いい質問です。宮崎市の中古戸建てだけに絞って、さらに築年数帯ごとに細かく分けてしまうと、1つの帯あたりの取引件数が少なくなり、数字の信頼性が下がってしまいます。県全体でまとめれば件数は確保できますが、それだと「宮崎市の」相場ではなくなってしまうんです。
木村
木村相談者
なるほど、細かく分けたいけど分けすぎると逆に信用できなくなると。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。今回は「宮崎市の中古戸建て全体」として、件数がしっかり確保できる単位でお伝えしています。ご自身の物件に近い条件で詳しく知りたい場合は、次で紹介する査定サービスで個別に確認するのが確実です。せっかくなので、宮崎市が全国や県内でどのくらいの水準なのかも見てみましょう。

全国・県内でどのくらいの水準か

山川
山川不動産の専門家
記事化の対象になっている全国691市区町村の中古戸建てと比べると、宮崎市の中央値1,800万円は全国439位です。全国平均が約2,590万円なので、平均よりはやや低めの水準ですね。
木村
木村相談者
へえ、全国で見ると真ん中よりちょっと下くらいなんですね。
山川
山川不動産の専門家
そうですね。一方で宮崎県内で見ると、記事化の対象になっている5市区町村の中で宮崎市が県内1位です。全国では中位より下でも、県内では最も高い水準にある、という少しねじれた位置づけになります。
木村
木村相談者
全国順位と県内順位で印象が全然違いますね。どっちを見ればいいんですか?
山川
山川不動産の専門家
目的によります。宮崎県内での住み替えを考えているなら県内順位、県外への転居や全国的な資産価値の感覚をつかみたいなら全国順位が参考になります。両方見ておくと、偏った判断をしにくくなると思います。参考までに、県内の他の市と比べてみましょう。
市区町村中古戸建て中央値
宮崎市1,800万円
日向市1,100万円
都城市1,000万円
延岡市930万円
木村
木村相談者
宮崎市、県内では頭ひとつ抜けてるんですね。県庁所在地だからですかね。
山川
山川不動産の専門家
立地や人口規模、生活インフラの集積など、いくつかの要因が重なっていると考えられます。ただ、これはあくまで市区町村単位の中央値の比較で、個別の物件の価格を保証するものではありません。あくまで相場観としてとらえてください。

売り時と言えるのか、中立に考える

木村
木村相談者
結局のところ、うちの実家、今売った方がいいんでしょうか?
山川
山川不動産の専門家
正直にお伝えすると、宮崎市の中古戸建てのデータからは、売るのに適した時期だとも、まだ待った方がいいとも、断定できる材料はありません。中央値は8年間ほぼ1,800万円前後で推移していて、目立った上昇も下降もしていないからです。
木村
木村相談者
そうなんですね…なんかもっとはっきり言ってもらえるかと思ってました。
山川
山川不動産の専門家
期待に沿えず申し訳ないんですが、そこは正直にお伝えするようにしています。データが「上がっている」と言っていないのに「売り時です」と言うのは、私たちの立場では誠実ではないと思っています。
木村
木村相談者
さっき言ってた、半年だけのデータで「売り時」って書いてあるサイトの話、もう少し詳しく聞いてもいいですか?
山川
山川不動産の専門家
はい。実際に他の査定サイトを確認すると、直近半年と前の半年を比べて「価格が上がっている」「取引数は減っている」という2つの動きだけから、売却に適したタイミングだと結論づけているケースがあります。ただ、そのときの取引件数はどちらの半年も90件前後でした。
木村
木村相談者
90件って、さっき見た年間288件と比べるとだいぶ少ないですよね。
山川
山川不動産の専門家
そうなんです。半年単位・90件程度のデータだと、たまたま高値の物件が数件多く成約しただけで平均や中央値が大きく動いてしまうことがあります。宮崎市の中古戸建ては年間で250件以上の取引があるので、半年よりも1年、できれば直近数年でならしたデータで見るほうが、実態に近い相場をつかめます。
木村
木村相談者
なるほど、期間の取り方だけでも印象がだいぶ変わるんですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。それから、県全体や地方全体でまとめられた相場情報もよく見かけますが、それだと宮崎市だけの動きは見えません。今日お伝えしているのは宮崎市の中古戸建てだけに絞ったデータなので、より実態に近い相場感として参考にしていただけると思います。
木村
木村相談者
じゃあ、データだけでは決められないってことですね。
山川
山川不動産の専門家
はい。データは「今の相場がどれくらいか」「大きなトレンドがあるかどうか」を確認する材料であって、売る・売らないを決めるのはあくまでご本人の事情です。もし相場感がつかめて、実際に検討を進めたくなったら、次は査定額を確認する段階に進むといいと思います。

相場を調べたら次にやること

山川
山川不動産の専門家
相場のイメージがついたら、次にやることを簡単にまとめておきますね。
  1. 1相場を確認する — 今日見たような中央値・価格帯・取引件数のデータで、大まかな相場観をつかみます
  2. 2一括査定サイトで複数社に査定を依頼する — 実際の物件の状態や立地を踏まえた査定額は、相場データだけでは分かりません
  3. 3査定額を比較する — 複数社の査定額を比べることで、相場からどれくらい上下するかが見えてきます
  4. 4売るかどうかを検討する — 査定額が出てから、ご自身の事情と照らし合わせて判断します
木村
木村相談者
査定だけしてみて、やっぱりやめるっていうのもありなんですね。
山川
山川不動産の専門家
もちろんです。査定額を見てから考える、というのが一般的な流れです。

宮崎市 中古戸建て 基本情報まとめ

項目内容
対象市区町村宮崎市(宮崎県)
物件種別中古戸建て(宅地・土地と建物)
直近3年(2022〜2024年)の中央値1,800万円
直近3年の取引件数871件
対象データ期間2017年〜2024年
データ出典国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib) XIT001 不動産取引価格情報
全国順位(中古戸建て中央値)439位/691市区町村
県内順位(中古戸建て中央値)1位/5市区町村

近隣・県内市区町村との比較

木村
木村相談者
他の市とも比べてみたいです。
山川
山川不動産の専門家
宮崎県内で記事化の対象になっている市区町村を並べてみましょう。都城市の中古戸建て相場は中央値1,000万円、延岡市の中古戸建て相場は930万円、日向市の中古戸建て相場は1,100万円です。宮崎市はこの中では最も高い水準にあります。
木村
木村相談者
宮崎市だけ結構違いますね。
山川
山川不動産の専門家
県庁所在地としての立地や生活インフラ、人口規模の違いが背景にあると考えられます。ご自身の物件がどのエリアに近いかによって、参考にする水準も変わってきますので、あわせて見てみてください。

よくある質問

木村
木村相談者
いくつか気になることを聞いてもいいですか?
山川
山川不動産の専門家
もちろんです。
木村
木村相談者
宮崎市の中古戸建ては今後値上がりしますか?
山川
山川不動産の専門家
それは誰にも断定できません。過去8年のデータでは大きなトレンドが見られなかった、という事実をお伝えすることしかできません。将来の価格を保証するものではない点はご理解ください。
木村
木村相談者
築年数が古い家でも売れますか?
山川
山川不動産の専門家
宮崎市全体では年間250件以上の取引があり、市場としての厚みはあります。ただ築年数ごとの詳細な価格帯まではこの記事のデータでは判断できないので、実際の査定で確認するのが確実です。
木村
木村相談者
査定は無料なんですか?
山川
山川不動産の専門家
一般的に一括査定サービスの利用は無料です。ただしサービスによって条件が異なる場合があるので、利用前に各サービスの案内を確認してください。
木村
木村相談者
このデータって、いつの取引を集計したものなんですか?
山川
山川不動産の専門家
国土交通省の不動産情報ライブラリに登録されている、2017年から2024年までの実際の成約データを集計したものです。実際に売買契約が成立した価格をもとにしているので、売り出し中の希望価格とは違い、成約の実態に近い数字になります。
木村
木村相談者
「宮崎市」って書いてありますけど、市内のどのエリアでも同じ相場なんですか?
山川
山川不動産の専門家
いいえ、そこは注意が必要です。今日お伝えしたのはあくまで宮崎市全体をまとめた中央値です。中心部に近いエリアと郊外のエリアでは、実際には相場が異なることが十分に考えられます。エリアごとの詳しい相場を知りたい場合は、査定サービスで具体的な住所をもとに確認するのが確実です。
山川
山川不動産の専門家
宮崎市の中古戸建ての相場、イメージはつかめましたか?
木村
木村相談者
はい、思ってたよりデータがしっかりあるんですね。とりあえず一度、査定を試してみようと思います。
山川
山川不動産の専門家
それがいいと思います。相場を知ったうえで査定額を見ると、判断材料がぐっと増えますから。以下の一括査定サービスから、複数社に無料で査定を依頼できます。

査定は義務ではありません。まずは相場を知るための一歩として、気軽に利用してみてください。

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